二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【パンダが】ボカロ系で小説書いてみる。……かな【ヒーロー】 ( No.31 )
- 日時: 2011/07/13 18:20
- 名前: ゆn (ID: Qz56zXDk)
金属バッドを入れた黒いバッグを持ったメグがたどり着いたのは、風俗店や如何わしい店が立ち並ぶ見るからに怪しげな場所。
ピンク色のネオンが眩しい。
なんとも飢えていそうな男どもがスーツ姿で歩いている。
やりたいなら恋人とか作って、そいつらとやれよ。
なんともこの男どもは哀れで、汚らしい。
メグを見て「おぉ……」とかいいやがる男もいる。
今は、路地裏へ向かっている。
路地裏は、今回のターゲットの一番出没する場所といわれたからだ。
指定の路地に入ると案の定、紙に張ってあった写真の男二人がいた。
その二人は、とてもかわいらしく若い女性を襲っているという……。
なんというタイミングだろう。
男二人の汗のニオイと女の独特なニオイ。
路地に響く、男二人の一生懸命な低い声と女の色っぽい声のハーモニー。
見慣れてるから、別にどうでもいいけど・・・
三人はメグに気が付いていないようだ。
男は女の快感ではなく、己の快感を求めているように見える。
女は男二人をマトモに相手にしているからか、意識は朦朧としているようで、視点は定まっていない風に見える。
静かにメグはその光景を見つめる。助けもせずにじっと。
周りの様子とこのニオイからして、かなりの時間こいつらはここで欲を満たしていると考えられる。
衣服がこすれる音、意図して聞こえる水音。
遠い記憶が呼び起こされる。
あぁ……忘れたい記憶なのに。メグは口の中で呟いた。
ただ、女の艶のある声が路地で反響し続ける。嫌というほどに。
女はとうとう意識が飛んでしまったらしく、ぐったりとしてピクリとも動かない。勿論、その行為の途中で。
「もう意識飛んだのかよ。これからが本番だってーのに……つまんねぇの」
コイツ等は依頼主の敵でもあり、女の敵でもあるようだ。
金髪の青年と、紫髪の男は自分のものを抜き服を着なおし始めた。
その時に二人はやっとメグに気がついた。
メグを見た瞬間新たな獲物を見つけたような顔でニヤつきながら、さっさと服を着て、メグを二人で囲んだ。
「君、見てたんだ」
「えぇ」
意外と写真よりはかっこいいじゃないとか思いながら平然としているメグの腕を、金髪の青年が掴む。
「俺等といいことしない?」
メグは色っぽくクスッと笑って答える。
「大歓迎よ。イケメンは大好きなの」
男二人は嫌らしい笑みを浮かべて、メグの背中を押しながら近くのホテルへと連れて行った。
金属バッドを入れたバッグは適当な言い訳を言って預けなくてもいいことにしてもらった。名前は勿論偽名を使う。
ホテルの一室に入ると、外のネオンの様にピンクの光が眩しい。
メグがベッドに座ると、二人は早速というようにメグを押し倒そうとした。彼女はそれを止める。
「さっきまで違うヒト相手にしてたでしょ?
その人を忘れて私だけを見て欲しいの……だから、シャワー浴びてきて?」
涙を少し目にためて、頬を赤くしながら上目づかいで懇願する。二人は少し相談して、先に金髪の男がシャワーを浴びることとなった。
紫髪の男と二人きり。全てはメグの計画通り。
メグは、彼に見えないように、売人からもらったカプセルを口の中に含み、舌の裏側に隠す。そして、紫髪の男の二の腕らへんの袖を掴み、小さな声で、甘えるように囁く。
「ねぇ……さっきの人に秘密で……良いことして?」
紫髪の男は、にやりと笑って頷く。そして、メグの方からせっぷんをする。
その時、自分から舌を入れて、舌の後ろに隠してあった薬も一緒に彼の口の中に入れた。
少し溶けかかっていた、薬自体はメグは口にしていなかった。
無理やり薬をのどに押し込むのを、彼は気付かずにメグとの深く濃厚なコトを堪能している。そのキスはメグにとって気持ち悪いこと他ならなかった。
しかし、彼は一向に解放してくれない。しばらくして、薬の効果が出たのか、彼がいきなりベッドの上に倒れた。
「やっとかよ」
彼に飲ませたのは即効性で強力な睡眠薬。あの売人からもらったものだ。確かに役には立った。ベッドの上でぐっすりと寝ている男の唾液が口の中にまだ残っていたが、うがいしている場合ではない。金属バッドを取り出して、服を脱いで、シャワールームに向かう。
シャワールームの扉を無言で開いて、彼に声をかける。金属バッドは背中で隠して。
「ねぇ……一緒に入ってもいい?」
「え? いいよ」
嬉しそうな彼。そして、メグは再び彼にこう言った。
「ちょっとシャンプーをとって頂戴」
彼がシャンプーを取ろうとメグに背中を向けた瞬間、メグは金属バッドを振り上げる。
「ばいばい」
シャワールームにグシャっという音が響く。その反動で、彼は壁に額を壁にぶつけた。そう簡単に頭は割れないらしい。
彼がうずくまっているうちに、シャンプーを手に取り中身を中身を出して彼の眼に擦り付けた。
「うぁぁぁぁ!目がぁ……目がぁ……」
何処かで聞いたことがあるセリフだなとか思いつつ、何度も金属バッドで彼の頭を殴る。すると、いつの間にか彼は全く動かなくなった。白い壁のシャワールームに赤い斑点ができた。彼を水をためた湯船の中に入れた。
「あと一人」
シャワールームを出て、ベッドで眠っている男にぺたぺたと近付く。
そして、無言のまま彼の顔に何度も金属バッドを振り下ろす。
何も叫ばない、しゃべらない、動かない。
顔も原型が分からないほどグチャグチャにしてから、金髪の青年と同様に湯船に入れて、カーテンを閉めた。
ついでにと、体についた汚れやら血やらをシャワーで洗い流して、髪も洗った。
うがいもしていると、ふと幼少の頃の記憶がよみがえってきた。
金属バッドも綺麗にして、服を着る。そして、タオルなど持っていけるものは金属バッドと一緒にバッグに入れて部屋を後にした。帽子を深く被り、何食わぬ顔でチェックアウトを済ます。「おひとりですか?」と聞かれたが、「いいえ、後から来ます。外で待ってると約束したので」なんて言って、外に出してもらった。
外に出ると、あの売人がいた。
「終わったみたいだな」
何故こいつはいいタイミングでくるし、自分のいるところがわかるのだろう?
「ほれ、報酬だ」
オピウムの錠剤一粒。これでも足りない。ならば、たくさん仕事をするまでだ。
今日は帰り道がわからないため、売人に途中までついて行くことにした。
・・・あの強姦された金髪の女の人は一体どうなったのだろうか?
そんなことを考えながら、メグは売人について行く。
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