二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 『ボカロ曲を小説に! —悪ノ王国— 』参照500突破!! ( No.109 )
日時: 2011/07/31 21:26
名前: ボリーン (ID: ugVnR6s3)

もう・・名前変わり過ぎで誰かわからなくなりそう・・
(今はかろうじてわかる・・)


>>104)参照は小説の一覧がある画面で見れるよ!
タイトルの3つ横です!

第四章 六話

ヴェノマニア邸に新しい女がやって来た・・

ギギッっと音を立て地下室の思い扉が開くと、
金髪の美しい女が微笑を浮かべて立っていた・・


「さぁ・・おいで・・。君も踊ろう・・このハーレムで・・」

ヴェノマニア公はスッっと右手を延ばしてそう言った・・


女—カーチェス—は一瞬、その言葉の気色悪さにゾワッとしたようだが
怪しまれぬようさらに笑みを深めしずしずと
彼に近付いた・・


ヴェノマニア公は我が身に近付く危険に気付かず・・
近づいたカーチェスをギュッっと抱き締める・・


っと・・にわかに鋭い痛みが彼を襲った・・


彼は何が起きたのかよくわからないでたち立ちつくしていた・・


「悪魔め・・・オレの恋人を誘拐したのが悪いんだ・・」

カーチェスは嘲笑いながらそう言うと金髪のカツラを脱ぎ
地下室の奥へと走って行った・・・


そうなって初めてヴェノマニア公は
自分に起きた事態に気付いたのだ・・


傷口を手で押さえその場に倒れ込む・・

ナイフは身体の奥深くまで突き刺さったようで大量の血が
ドクドクと流れ出た・・
冷や汗なのか・・なんだかよくわからない変な汗を掻き
痛みに耐えるように歯を食いしばった・・

血と汗が混じりあう・・・

それは紫の雫へと変わって地面に水たまりを作った・・

紫の雫が落ちる度に身体の力が抜け意識が遠のいた・・


悪魔との契約によって手に入れた力は失われ・・
女達は苦しむ彼に眼もくれず一目散に屋敷から出て行く・・


「待って・・・くれ・・」

彼は苦しそうに床を這いながら小さい声でそういった・・


彼の最後の愛人がやってきた・・・
傍らの男—カーチェス—と中睦まじそうに手を握り合っている・・

2人は見えていないかのようにヴェノマニア公の横を通りすぎ
地下室から出て行こうとした・・


「待って・・・・最後に・・・一瞬だけでも・・・
僕を見て・・・・・グミ・・・ナ・・」

その声を聞いて彼女は哀しそうに顔を歪め・・
横目でそっと事切れた彼を見た・・