二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 『ボカロ曲を小説に! —悪ノ王国— 』参照700突破!! ( No.134 )
日時: 2011/08/14 22:30
名前: ボリーン (ID: KEq/ufVV)

メディアリテラシーさ!!

第五章 一話


長い豪奢なベールをなびかせた
魔道師—エルルカ・クロックワーカー—はのどかな村道を歩いていた


その道は土を簡単に固めただけで石などが飛び出し町育ちの彼女にとっては少々歩きにくいようで途中で何回か転びそうになっていた・・

また、目鼻立ちの良いスッっとした美人顔に妖艶な肢体・・
そしてのどかな村にいるとより目立つ、肩を出し服のサイドが扇情的な腿の上の方から裂けた不思議な服・・

という容姿は恐ろしく人目を惹いていた・・


しかし、彼女は全く気にすることなくブーツの踵で地面を掘り返しながらグングン進み・・一軒の質素な店の前で止まった・・


「此処のようね・・・彼女が居るのは・・」

少し哀愁漂う不思議な目つきで彼女は店を見つめた・・

その店は看板からして仕立屋のようだがどうやら今は開店していないようだ・・・


彼女はコンコンと店のドアをノックしながら言った

「手紙を送ったエルルカです・・魔道師エルルカ・クロックワーカーです・・」


しばらくするとドアが開きピンク色の特徴的な髪をした美しい女性が脅えるように顔を出した・・・


「初めまして・・ルカーナ・・・」

「どうも・・・すみませんが・・貴女が魔道師である証拠を見せていただけませんか??」


何か暗い物を抱えた遠慮深そうな声でルカーナは言った・・

「あぁ・・そうね・・・」


エルルカはちょっとばかり真面目そうな表情を見せ何かを呟いた・・
その様子をルカーナは一瞬も見逃すまいと凝視している・・

エルルカは軽く微笑む・・・と・・次の瞬間には彼女の姿は小さな少女に変わっていた・・・


金髪と蒼い瞳が美しい美少女・・しかし何処か残酷性を秘めた笑みを浮かべている・・・

「あ・・・嘘・・」

ルカーナは眼を見開き今、目の前で起こったことに驚いている・・

そして可憐な少女は妖艶なエルルカ・クロックワーカーへと戻った・・

「これでいいかしら・・??」

「えぇ!もちろんです・・疑ったりしてすみません・・
中に入って座っていらしてください・・・お茶を淹れますので・・」


ルカーナはサッっとドアを開きエルルカを中に入れた・・


「ありがとう・・」

彼女は微笑みながら家に入った・・

エルルカが頭に乗せたベールと艶やかな髪がフワッっと上がり
彼女の首筋が見えた・・・

ルカーナはそれを見て思わず息をのんだ・・・

しかしそれも無理はない・・

彼女の皮膚はうなじ辺りだけ酷く荒れていてまるで老女のようであったのだから・・