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第二話

〜〜頭の悪い召使い〜〜


我が主——コンチータ様の朝は一杯のコーヒーから始まる・・・

といっても・・それはただのコーヒーではない・・・
遠い異国の地より取り寄せた幻のコーヒー豆を使った特製コーヒーなのだ・・・


朝が苦手なコンチータ様はなんでもこのコーヒーを飲まなければスッキリ目覚めることが出来ないらしい・・


しかしそれも可笑しな話だ・・



だってそのコーヒーは『永遠に眠れなくなるコーヒー（カロリー控えめ）』なのだから・・・




まぁ・・そんなことはどうでもいいのだ・・
それより早くコーヒーを運ばなければコンチータ様の機嫌を損ねてしまう・・・


僕はそう思ってコンチータ様の寝室へ向かう足取りを少し速めた・・・

そういえば僕は毎日毎日・・同じことを繰り返している・・
不思議といやな気はしないが・・・


そもそも・・この彼女の下で働き始めたのはいつだったか・・・・


何故だか・・・そのことを考えようとすると酷く悲しくなる・・
そして同時に熱い感情が込みあがってくる・・・


このぐしゃぐしゃの感情は本当の僕の感情・・・
この身体は器に過ぎないのだ・・・


認めざるを得ないだろう・・・

—本当の僕は他に居る・・・—