二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 『ボカロ曲を小説に! —悪ノ王国— 』参照1200突破!! ( No.158 )
日時: 2011/11/04 20:54
名前: ボリーン (ID: vVbLZcrS)

第六話


〜〜頭の悪い召使い〜〜


僕は少し前までヨーゼフと言う名のコックの身体の一部であった肉片を美味しそうに頬張る主の姿をただただ見つめていた・・
きっと僕の眼は凄く無感動で冷たい眼をしていると思う・・


常人ならば彼女のことを狂人だと言って恐れ慄くだろう・・
しかし僕にとってバニカ・コンチータとは何があっても従うべき主である・・・


「ちょっと其処の召使さん・・」


口をナプキンで拭きながらコンチータ様は言った・・・その所作はやけに色っぽい・・


「はい・・どういたしましたか?」


僕は相変わらず無愛想な声で答えた。



「貴方はどんな味がするかしら??」


欲に満ち満ちた鋭い瞳でこちらを見上げた彼女の姿が余りにも恐ろし過ぎて少しばかり身体が震えた・・


「そうですね・・・きっとそれ(ヨーゼフ)よりも、もっと若々しく旨みがあると思います・・・」


どう足掻いたところで彼女の胃の中に入る・・という道は避けられないだろう・・


「フフッ・・それは凄くいいわね・・・」


彼女は不気味にほくそ笑むと行き成り僕の指を食いちぎった・・



当然血が大量に流れ出て叫びたくなる程に痛かったがそれ以上にある事が恐ろしくてそれどころではなかった・・


何か得体のしれない物が身体の中に入ってくる気配・・
それは暗くて真っ黒で・・・とにかく恐ろしい・・・・



そう・・・まるで絵本に出てきた「悪魔」みたいに・・

余りの恐怖に助けを求めようと姉の方を向いたがすでに彼女は其処から姿を消していた・・・


っとその時・・
僕の頭に何かが入り込んできた・・



——揺り籠の中で可愛らしい女の赤ん坊が寝ている・・・
茶髪に整った顔立ち・・・

どう見てもコンチータ様だ・・・——


僕の中に入り込んできたのは・・・コンチータ様の軌跡だった・・