二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ボーカロイド 七つの大罪シリーズ小説  ( No.16 )
日時: 2011/07/17 21:50
名前: ボリーン (ID: I8/Fw.Cz)

第二章 二話

しばらくして・・4人は
深淵の闇に包まれた森に入って行った・・
これから起こる恐ろしい出来ごとに気が付いた
エルドの森の樹達は恐ろしい!っとでも云うように
ざわざわとその身を揺らした・・

アダムは頼りない焔を灯したランプを持って、森を進んでいく・・

グレーテルは小さなポーチを肩から掛けている・・

「流石、父さん!いっつも森に入ってるから
不安定な道でも転ばないんだね!!」
ヘンゼルはどんくさく・・さっきから
木の根っこやらに足をとられ何回か転んでいた・・

樹の向こうからガサッ・・っと何かが動く音がした・・
グレーテルはドキッっと身体を小さく震わせ母に問う・・

「母さん・・・お菓子が食べたいわ・・」

「・・・もうお菓子なんてないわ・・・」

グレーテルはお菓子が大好きだ・・
昔は間食にお菓子を食べ過ぎてごはんが食べられず
よくイヴに怒られていた・・

遠くから狼の遠吠えが聞こえてきた・・

ヘンゼルはそれを聞くと不安になってきたようで
いつになく真面目な顔をして父に問う・・

「父さん・・この先に神様はいるかな・・?」

「・・さぁね・・それはお前の心に問いなさい・・」

ヘンゼルは家族の中で一番信心深く・・
よくエルドの樹の下に行っては願い事をしていた・・


4人はぐんぐん進み・・やがて現れた
不気味な形の大木の前で止まった・・

生温かい気持ちの悪い風が双子の金の髪を揺らした・・