二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: ボーカロイド 七つの大罪シリーズ小説  ( No.30 )
日時: 2011/07/10 21:47
名前: ボリーン (ID: qBNewIT8)

第二章 八話

2人は険しい表情でぼんやりと浮かぶ月を見上げた・・

「こんな光じゃ・・森の中なんて進めないよ・・」

グレーテルはイラついた表情で
肩から掛けたポーチを乱暴に開けると
中の物を取り出し始めた・・

ポーチの中には・・半分齧られたクッキー、ハンカチ・・・
そして———小さなガラスの小瓶———

「何やってるの??・・・」

「うん・・・何かひらめかないかなって・・・でも無理そうね」

っとグレーテルが諦めたその時・・・

小さなガラスの小瓶が月に照らされ不思議な光を放ち始めた・・

「え!!何!!???」
グレーテルは驚いて座っていた石の上から滑り落ちた・・
ヘンゼルの方は胸で十字を切り始めた・・

「なんかよくわかんないけど・・・・やっぱりこれ・・
何かあるんだわ!・・・」

「なっ・・なんかって??・・・エルドの神よ我を救いたまえ・・」

「これわたし達の哺乳瓶だったらしいんだけど・・
きっと・・本当の母さんが使ってた物なんだわ!・・多分・・」

「そうしたらどうして光るのさ・・??」

「・・きっと本当の母さんが・・
あいつらを殺せって言ってるんだわ・・!」

グレーテルの眼は狂気に満ちていた・・・
ヘンゼルはその様子をボーっと見つめていたが
考える内に頭が良い姉さんが言うのだからそうなのだ・・
っと思い始めた・・

「さぁ・・・ヘンゼル・・・魔女狩りに行きましょう・・・」

暗い暗い森の中に邪悪な光が灯された・・