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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 『ボカロ曲を小説に! —悪ノ王国— 』 ( No.62 )
- 日時: 2011/07/19 21:32
- 名前: ボリーン (ID: gXkXky1S)
第三章 二話
エルルカは森の中で一番大きな樹の前で止まった・・
美しい手つきで被っていたフードを取り
古めかしいローブの中から
頭から被った漆黒の繊細なレースと艶やかな髪を取りだした・・
フードを被っていたためわからなかったが
なかなか美しい女性だ・・・
輝く金髪・・長い睫毛・・青い瞳・・ふっくらした柔らかそうな唇・・
かなりグラマラスだ・・
しかし・・・
「お〜い・・ジジイ!起きろォ〜!!」
そんな妖艶な姿をぶち壊しにする大きな声・・・
眼の前の大きな樹—エルド様—に話しかけているらしい・・
その声を聞いて森の鳥やリスも集まり始めた・・
「煩い奴じゃなぁ・・・全く・・・
起きとるに決まっとるじゃろ・・・・」
「そうよね・・こんな時に寝てるようじゃ
森の主の権威も型崩れよ・・・」
「・・・フンッ!ムカツクババアじゃ・・・
そんなことより・・‘あれ‘のことで来たんじゃろ??」
「・・えぇ・・そうよ・・・」
エルルカの顔に微かに緊張の色が差した
忙しなく鳴いていた鳥やリス達も
エルルカとエルドの会話を聞いているかのように静かになった・・
「なんだったけか・・えっと・・イヴ・ムーンリット・・・
そして謎の双子・・・そいつらのせいで
世界の均衡が乱れたことについてよ・・」
「じゃろうな・・・わしも今回のことには
胸を痛めていたんじゃ・・・しかしわしはこの通り・・
動くことが出来ん・・・
どうにかしたいのはやまやまなんじゃが・・・
動くことが出来なければ、世界にばらまかれた
七つの大罪を回収することは出来ん・・・」
エルドはふいに吹いた風に葉をざわざわと揺らした・・
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