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聞いてないよ？？ヴェノちゃん何したの？？

第四章　一話

エルフェゴート初の女性宰相グミナ・グラスレッド自伝
『成功は悲しみの上に立つ』より抜粋

—わたしはあの連続女性失踪事件の被害者だった。
犯人であるサテリアジス・ヴェノマニアとは幼馴染であり
実はわたしと彼は両想いだった。
っが・・やはりあの痛ましい事件のことは思い出したくない・・—


—１３６年　ベルゼニア帝国・アスモディン地方
ヴェノマニア公爵邸　地下室にて—

暗く妖気漂う地下室・・
其処には長い紫色の髪を一つにまとめた
前髪の長い自信のなさそうな男が何かに向かって跪いていた

—男の顔には痛々しい傷跡がある—

その肩は恐怖に震えている・・・
だが満足げで猟奇的な表情を浮かべている・・

男の前に居る何者かはその地方の言葉ではない不思議な言語で
何かを言った・・すると男は・・

「女を堕落させる魅力と妖気・・そしてとどまらぬ無限の情欲・・」

そう言うと男は気味の悪い狂った笑みを浮かべた・・・