二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ボカロ曲【アンチ×パラジ】 ( No.7 )
- 日時: 2011/08/01 13:14
- 名前: 修羅 ◆SJ8PpDG6oE (ID: Cyd1DlTj)
第3話
全てを投げ出したくなった隣だったが彼女はずっと、
ずっといつもどうりの生活をし、学校も休まなかった。
彼女は決めたのだ、弟、憐の罪を背負うと。
どんな陰口を言われようとも、どんな酷い仕打ちに遭おう
が、絶対に負けないと。
何も言わないとずっとパソコンを使っているレンなので、
隣は彼の世話をするのも大変だった。
「憐、御飯食べよ?」
「あぁ、うん。」
「ほら、パソコンばっかりやってないの!」
隣が無理矢理パソコンを閉じようとするとレンは狂った
ように怒りだした。
「やめろ!勝手に触るな!煩い煩い煩い煩い煩い……
消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ……」
「れ・・・ん?」
なんだかいつもの余裕が無い。本当にレンは大丈夫なの
だろうか?
その次の日も、次の日も、レンはずっとぶつぶつなにか
言葉を言っていた。まるで本当に狂ってしまったように…
憐がレンになり、壊れてから一ヶ月程が経っていたいた。
「全てベンゼンが正しい・・・善も悪も無い・・・
そう・・・じゃあ聴かなきゃ・・ベンゼンベンゼンベンゼ
ンベンゼンベンゼン・・・
ボクは生まれ変わった・・・改心シタノダ。ははは・・・
あははははははははははは・・・」
もうすでにレンは隣の言葉も聞こえず、食事もとらずに
ただただあの曲を聴いて意味のわからない言葉を
発するだけ。
隣は学校などの時以外はレンの傍に付き添っていた。
あのときに聞こえた声は確かに憐だった。
そう、隣は信じているのだ。レンの中に憐はまだいると、
憐に戻る余地はまだあると・・・
だがその希望もむなしく消えていく・・・
「憐・・・やだよ・・もとの憐に戻って・・ねぇ・・」
「ふふふふふふ・・・♪
さぁ笑いましょう妬みましょうパラジクロロベンゼン♪」
隣は必死に憐を助ける方法を探した。
だが、見つかったのは狂って狂って狂って朽ち果てる
そう、待っているのは『死』のみ。
助かった例がないのだ。
「え・・・嘘・・・みんな・・死ん・・で、る。
助かった・・人が・・いない?
あ、あ、あ、あ、あ、
うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああ・・・・・・」
隣はただただ泣いた。自分でもどうして泣いているのか、
なぜこんなにも声をあげて泣いているのかがわからなかった。疲れてしまったのだろうか。
彼女が狂わなかったのが幸いだった・・・
それからまたしばらく経って、隣はレンを病院に連れて
いってみた。だが、まったくの健康体で、ストレスが
たまっているだけ。という結果だった。
「そっか・・・憐は辛かったのかな?ちょっと頑張って本当の憐と対話してみよう。」
自分でもできるかわからなかったが、とにかく本当の彼と
話したかった。
そして隣は彼を感情的にするある方法を思いついた。
「そうだ、うん、頑張ってみよう。
まだきっと憐を救い余地はあるはずだよ!」