二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナイレ〜memory〜 NEW43.やっぱり、 更新 ( No.509 )
日時: 2012/04/01 21:32
名前: 奈流羽 (ID: 6DNfJ1VU)

*44.謎解き NO.1*



羽流「ごめん、僕のせい…だよな?」


凛のほうを向きかえり、僕は口を開く。


凛「…。」

羽流「僕が気付いてあげられなかったから…。」


僕があの時気づいていたら、

学校へ行かないとだめだよ、と無理に言わなかったら

凛はまだ…-------------------------------、



羽流「ごめんよ…」



風丸「何の話、だよ?」



円堂「よくわかんないんだけど…」


深呼吸。

僕たちのことを

話す時が、

来たのかもしれない



羽流「…凛、話そう?僕たちの話を…。」



凛「ぁ・・・・・」



羽流「苦しいのは、凛だけじゃないよ、」



凛「れぇ、…まれ、だまれええええ!!!」


耳をふさいですわりこむ凛。


凛「何も話すな、何も聞きたくない、何も、何も、何も、」


羽流「凛は認めなきゃいけないんだよ。向き合わないといけないよ。
   …今自分が置かれている状況を。」



凛「私は、まだ!私はここにいる、ここに、ここに!イヤダ、お前のせいなんだ!!」


お前とは僕のことを差すのだろう、きっと。


羽流「僕のせい、だよ。話そう、僕と。君を闇から解放してあげたい。
    凛、君を救いたいんだ。…いいね?話すよ・・・」






目をつむり、ため息をつく。






そしてゆっくりと開き、話し始めた。



僕、凛の話を。



謎解き、そして過去を明かす時がやってきたんだよ。











----------------------------三年前



僕は5年生。
すでに両親もいなくて僕はいとこの凛のところで預かってもらっていた。

凛は勉強が苦手でよく僕が教えてあげてた。

仲良しだった。
とても・・・


でもきずかなかった。
凛がイジメを受けていたことを。

しかもそれは4年のころからだったらしい。

ひどいもので、クラス…いや学年全員そして先生までもがイジメをしていたとか。

先生はいじめというより、無視だったらしいが。



ここでね、凛。

凛の知らなかったことを話すよ。

僕のことを。



あのね、イジメられてたのは凛だけじゃなかったんだ、本当は。



そう、僕もいじめを受けていた。

低学年のころから。

いつだったかな…

2年?

1年?

ああ、そうだ1年のころからだ。



ピカピカのランドセル。

お父さんとお母さんに買ってもらった大切なもの。

休み時間に教室へ戻るとどろどろになっていた。

お姉ちゃんとおそろいの、大切な、大切な宝物だったのに。



初めはそんな程度だった。

本当は悲しかった。

でも我慢することなんて簡単だった。

家族が死んだ時の方がつらくて、悲しかったから。



























しかもさ、家に帰ったら凛のお母さんとお父さんがいたでしょ?
























凛は知らなかったでしょうね。

僕に暴力振るってたことなんて。



“姉さんとお義兄さんが死んだのはあんたのせいなんだからね!”



何度言われたことだろう?



凛もまた学校でいじめを受けていたんでしょう?

しかも、僕をいじめていた人と同じ人に…。

同じいじめを受けて苦しかったんでしょう?



それでも凛は笑顔を絶やさなかった。
僕は羨ましかったよ?

小さいころに両親を亡くして、暴力生活を送ってきて、笑顔を亡くした僕にとっては。



それに…その笑顔が僕の心の支えでもあったのに。





イジメのリーダーはとんでもないサディストだった。

血にまみれ、光を失い、うつろな目をして必死に暴力に耐えている“ターゲット”

苦しみ、もがき、枯れた声でやめてと叫ぶ姿。



それを見るのが楽しくてしょうがなかったんだろう。



そしてターゲット達を“遊び道具”という言葉でくくりつけ、言葉、力の暴力をして遊ぶ。

思う存分楽しんだところで去っていく。

そう、“ターゲット”単なる八つ当たり道具、それか遊び道具でしかなかったのだ。





そのターゲットは僕、そして凛。

おたがいいじめられてることなど知らなかった。

耐えて、普通の生活をしているふり、をするのに必死になりすぎていたからなのかもしれない…




そうして暴力生活が続いていった。

毎日毎日耐えるだけ、の日々。



僕はもう、感情なんてなくなっていた。









ある日凛言った。



「もういやだ、」





「助けて。」





「もう耐えられないよ」













「こんな生活、いやなんだよおおおおおおおおお!!!!」







叫びに近い言い方で、そういった。

僕は何がなんだかわからなかった。
目の前で叫んでいる少女をただぼうっと見ていた。
涙があふれ出し、くしゃくしゃになった凛の姿を見ていた。






「凛、僕は君の言っていることが理解できない。
  ワカラナインダヨ。」




そういって僕は目を閉じた。







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羽流「その言葉が、いけなかったんでしょ?
    その言葉のせいでしょう?


     凛が壊れたのは。」


まっすぐ凛のほうを向く。


そっと耳をふさいでいた手を放す凛。
涙がたまったその目で僕を見た。

凛「・・・、そうよ。
   その言葉が私を壊すスイッチのようなものだった。」

















ワカラナイヨ

その言葉がスイッチだった。











視線は一気に凛へと移動した。