二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナイレ〜memory〜 52.俺がいる 更新 ( No.836 )
- 日時: 2012/06/09 14:04
- 名前: 音愛羽 (ID: bJXJ0uEo)
- 参照: http://koebu.com/koe/24ad2c8e88728e602fbc677ccd424107c27c6a54
*53.聞いて*
----------------それは僕がみんなに初めて見せる笑顔だった…
みんながはっと息をのんだ。
風丸「空音…」
羽流「ん?」
僕をまじまじと見つめてくる。
中には顔を赤く染めてる子もいて。
羽流「どうかしたか?」
『笑ってるところ、初めて見た。』
そういわれて気づいた。
あれ、僕笑ってる…
羽流「僕、笑えてる…んだ…」
サッカー部もつられてか…みんなが笑った。
やっとほんわかとした空気が戻った瞬間だった。
秋「羽流ちゃんかわいい!!ずっと笑っておけばいいのに。」
春奈「そうですよ先輩!笑ってる方が素敵です!」
羽流「そう…かな?」
そういって取り戻した“笑顔”で照れながら言った。
照れる?
そういえばそんな感情もあったっけ?
さっきまでの“死にたい”という思いはどこへ行ったのか僕はもうそんなことよりも戻ってきた感情を確かめていた。
本当に、〝心から嬉しい〟そう思う。
そう感じるのだ。
笑える、そんな幸せなことを僕は…僕自身から奪っていたのか。
風丸「もう…大丈夫か?」
羽流「…うん……」
(((((ウソ)))))
円堂「じゃ、心配ないな。」
秋「帰りましょう、羽流ちゃんも元に戻ったことだし。」
そうだな、帰ろう、良かった〜、なんてしゃべりながら帰ろうとするみんな。
どうする?自分。
--------------------------もう、隠し事は嫌だ。
((((((言おうか、言うまいか。))))))
---------------言いたい、聞いてほしい。
もう一つの過去…いや、僕の心の傷である過去を。
聞いてくれるかい??
羽流「おねがい、風丸。待って。」
一気に全員が僕のほうを振り向いた。
驚いたような目で見てくる。
((そりゃそうさ、だって僕と風丸はなんだかんだ言って仲悪いんだから。))
羽流「いい…かな?」
遠慮気味に、でもしっかりと僕は問うた。
(((((お願い、聞いてほしいんだ、君に。)))))
風丸「…あぁ」
にっこりと僕は笑った。
笑えているかはわからないけれど、少なくとも微笑んではいたと思う。
円堂「じゃ、俺らは帰るな。」
羽流「うん。」
一人を除いた全員が帰るまで見送り、確認すると風丸のほうを振り返った。
羽流「聞いてほしいんだ。いい?」
こくん、と彼はうなづいた。
羽流「僕の過去。すべての始まり。狂ってしまったここ数年を引き起こした発端。」
-----------------------------キミなら、わかってくれるかな?