二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- おかゆさんリク☆イン・マインド☆ ( No.120 )
- 日時: 2011/11/02 04:03
- 名前: 伊莉寿 (ID: r4kEfg7B)
…面倒だ。
そう思って俺が行きたい道の前で起きている、ウザい光景を見る。
「なー、ちょっと遊びに行かない?」
「あ、あの、急いでるんで…」
「良いじゃん少しくらい!」
スルーしてェ…でも絡んでるチンピラ3人の内の1人には、前にコーラを盛大にぶっかけられた事がある。…絡まれてる同年代と思われる女子も涙目になってるし。急いでるってのはこの場を離れる口実って訳でもねーんだな。
「・・・ラッキーだったなコイツが居て。」
「っどはっ!!」
「「「!?」」」
コーラをかけたチンピラに思いっきり蹴りを加えてぶっ飛ばす。あー、少しはすっきりした。
「げ、コイツ…」
「いっ、行くぞッ!!」
「…?」
残りの2人がぶっ飛ばされた奴を慌てて起こして逃げ出した。まァ、正しい選択だな。
女子はポカンとしてみていた。見たことの無い、やたらフリフリしてる俺が絶対来たくないタイプの制服を着ている…。
甘っとろしい…
「…わぁ、背高いですね…」
「否、テメーが低いだけだよ。」
身長のこと初対面の奴に言われたのは初めてだ。
「ええと…初めまして花園詩麗奈です、あの人たちを追い払ってくれてありがとうございました。お礼をしたいので、時間がある様でしたら家に来てくれませんか?」
「お礼…?」
そんな事言われたのは初めて…ってコイツが色々ずれてるのか?
普通、絡まれてた奴もそそくさと逃げる様に去っていく。別に不良に因縁があってやってる事だからお礼とかハッキリ言うと面倒。
で、断ろうと思ってたつもりがさ…
「…いつまでも勉強勉強で、最近息苦しいんです。学校でもやって家でもやって、勉強が分かるとそれなりに良いんですけど…」
何で俺こいつの愚痴聞いてるんだ??!
どうやら家に向かってるらしい。って待て俺何も返事してねーのに…勝手に決めるなって。
勉強?ンなもんやる時間は専ら睡眠に当ててるけどな。
「…私、友達とかいないんです。だから、真希さんと友達になれたらな、って…」
「…?!」
急に俺の名前出て…って俺名前教えたんだな…全然覚えてねー…。
「…ダチ?」
微笑みながら頷く花園。…俺とは違う、雰囲気の。
「テメーはチンピラに絡まれてるか(「あれ、チンピラって言うんですか。…」
「何だと思ってたンだ?」
「誘拐犯かと…」
ゆうか…はァ??!
「2回誘拐されたことあるので…」
あっさり言う事じゃないだろソレ!!っつーか何で誘拐されんだ?!!
いやいや、次元が違う気がする…のは俺だけか?
無理だろ、何だこの温度差。
気付けば花園と書かれた大きい家の前まで来ていた。…もしかしてコレがこいつの家?
もう驚く事に疲れた…。
「友達になりませんかっ?」
「…。」
また微笑して言う。…こんなに温度差あったら話してて疲れ…、ン?
「詩ー麗奈っ!!!」
「ふぃぎゃっ??!」
突然家から出て来た来た変な金髪男子中学生が花園に背後から抱きつく。
ああ、こういう男を漢字2文字で表すんだな。
「変態。」
「せめてシスコンと呼んでもらおう!」
「照さん変な事言わないで下さいっ!!!」
「だって僕は本当のことを…」
「そもそも何時韓国から来たんですか?!」
「不意に詩麗奈に会いたくなって☆」
「そんな理由で二酸化炭素を排出する飛行機に乗ったら環境破壊です!」
「可愛い妹に会いたくなるのは当然さ!」
「だから私は妹じゃありませんッ!」
花園と男子中学生は随分仲が良いらしい。
…やっぱり違うんだ。
花園は強い。
幸せな金持ちに育った強さ。周りが騒がしくても真正面から当たって飲み込んで強さにする。
俺とは違う…
「!真希さんっ!!」
後ろに花園の声がする。
…そうだ、俺は行こうと思ってた場所があったのに…何で素直にあいつの家まで行ったりして。
分かンねーよ、何で…何で胸が苦しい…?
こんな所に居たくない。
必要な音は…、波音だけで良い。
「っは…」
ただ波音だけがする場所。
花園にあった道路を真っ直ぐ行った先にある、海の見えるのどかな岸壁。チンピラ共が見たらバカにしそうな絵だ。
俺と緑、それに海。
荒れた家庭に育って、それで何時か傷だらけになって、でもここに居て波音に耳を澄ませば…傷は小さくなる気がしてんだ。
「っ…真希さん、」
波音に、耳を……。
「!?」
「真希さんも、ここに来るんですね…」
さっきと同じように微笑む花園。
…違う、さっきと同じじゃ…目がうるんでやがる。
「ーーーっ、バカーッ!!!!!!」
「!?」
急に海に向かって花園が叫んだ。
ぼろぼろと涙が零れて、急にうずくまって泣きだして…俺はただ吃驚して立ってた。
「バカ…何で急に…何で急に逝って…」
———花園だって、全部強い訳じゃない…。
当たり前だ、でも俺は見ないふりをしてたのかも知れない。女友達なんていたことねーから、急に友達が出来ても上手く出来る訳無いと思ってただけで…。だから自分とは違うから友達になれる訳ねーって事にしたかったンだ。
「…泣くなよ。」
「…ぇっ、真希さんが友達になってくれたら泣きやむ…」
「じゃあ友達になってやるから。」
一瞬の沈黙。
泣き晴らした顔で俺を見てから、また目に涙をためて……
急に抱きついて来た。
「っはァ??!」
「真希ぃっ…!!!」
困惑。
…ま、これからきっと困惑が日常茶飯事になるんだろーな…。
(所で、何が死んだんだ?)
(私と同い年の、コーギー犬のミル、ク…ふぇぇ…)
(もう泣くなよッ!!!?)
*fin...*
良くもこんな物が書けるな、駄作ではないか。
本当におかゆさんごめんなさい!!!全力で取りあえず土下座させて下さい!!!
真希ちゃんの性格&口調が不安です…。
ええと、詩麗奈と真希ちゃんがお友達になりましたっ、って話です。ジャンルお任せと言う事だったのでこんな感じにしてみました。
初めてのオリキャラリクでしたが…難しいですね、いい経験になります。
リクエストありがとうございました!