二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 短編小説 *戦国BASARA* ( No.16 )
- 日時: 2011/10/26 17:32
- 名前: ☆Milk☆ (ID: ET4BPspr)
*命を繋いで* 〜政宗と小十郎〜
とんでもねぇ噂を聞いた。
小十郎に怒られて渋々仕事してたら家臣の声が聞こえて、こう言った。
『片倉様、生まれた子が男なら殺す気らしい・・・。』
嘘だといいが、確かに最近小十郎はおかしかった。
小十郎だけじゃねぇ。梓もそうだ。どこかそわそわしてた。
この前なんて俺にこんなこと言ってた。
『女の子が欲しいなぁ・・・。』
完全な証拠じゃねぇか。小十郎は・・・。
ほんとに、殺す気なのか?
「小十郎!!」
「?政宗様?いかがなさいました?」
「あ、いや・・・。」
いきなり言うことはできねぇな・・・。
「?何ですか?」
「その・・・いや、家臣が言ってたんだけど・・・。
こ、小十郎が、生まれたが子が男だったら殺すって・・・。
・・・や、噂だしな!嘘だよな!悪い悪い!仕事もどるから・・・。」
「政宗様。」
なんだこの声のtone(トーン)の低さ。
いや、嘘だろ?
「何だよ?仕事なら今やるぜ?」
「小十郎は、主君より先に嫡男を得るなど、不忠と考えております。」
嘘だろ?
なんでそんなこと考える?
全然そんなことねぇのに。
「気にすんじゃねぇ。俺は女好きじゃねぇからいないだけだ。だから・・・。」
お前や梓まで巻き込めない。
「勝手につくっていいんだぜ?子供可愛いらしいじゃねぇか。」
「はい・・・。」
小十郎は浮かない返事をした。
気になる・・・。
だって、あれだろ?小十郎今、違う城にいるけど・・・。そこに梓いるんだろ?
「梵、どーしたの?」
「・・・や。ちょっとな。」
成実はにやっと笑っていった。
「早馬、出してやるよ。」
「は?」
「こじゅのこと、気になるんでしょ?」
「お前、サイコーだな。」
そっと白を抜けて、雪の中馬を走らせた。
小十郎・・・早まんじゃねぇぞ・・・。
城の女中に見つかったが、お構いなしで進む。この地で一番偉いのは俺だ。
「お待ちくださいっ!!」
「小十郎っ!!」
俺の声と女中の声が重なった。
小十郎と梓は驚いた表情をしている。
梓は泣いていた。
「なっ・・・何やってんですか雪の中!!?」
「うっせぇ!!お前が何かしてねぇか見に来たんだろうが!」
「・・・っ。」
「・・・梓。」
「はい。」
「何で泣く?」
「政宗様・・・。あたし・・・。」
「行ったとおりです政宗様。小十郎は、子をあの世へ押し返します。」
「何言ってんだよ小十郎!?」
俺は親に見捨てられたから。
「変な気は使うな!どっちが先なんてどうでもいいだろ!?」
「いえ!主君より先に子を得るなど!将来政宗様の子に使えるものが主君より年上ではっ・・・!」
俺は親不孝だと囁かれた。
「俺は親からもらった右目をなくした!それが親不孝なら、元気に生まれた子を殺すのは子不幸だ!違うか!?」
「・・・。」
小十郎は黙った。
「そいつも、俺の家臣だ。お前の子は、俺と、俺の子の家臣だ。・・・居なくなったら困るんだよ。」
「・・・分かりました。では、仕えるときが来るまで小十郎が預かりましょう。それまで、お待ちください。」
小十郎は笑った。
横を見ると梓も笑っいる。
小十郎の子が、俺の子に・・・。それで、小十郎の孫は俺の孫に仕え、その子がまた違う主君に仕え・・・。
「小十郎、俺妻取ろうかな。」
小十郎はブホっと吹いた。
そんなに驚くか?
「何だよ?」
「いえ・・・いいと思うます。」
「じゃぁなんで泣くんだよ?」
「感動しまして・・・政宗様も・・・ご立派に・・・!!」
「泣くな!鬱陶しい!」
伊達主従のエピソードの中で結構お気に入りのエピソードです。