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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 短編小説 *戦国BASARA* ( No.2 )
- 日時: 2011/10/16 17:53
- 名前: ☆Milk☆ (ID: vOB0vHGS)
*約束* 〜信長とお市〜
クソ親父が死んだ。
「兄様、兄様。」
妹の市が俺の袖を引っ張る。
「・・・なんだ、市。」
「兄様、父上のお墓に、粉投げたの?」
いろいろ言葉が間違っている。
だが真実だ。
「あぁ、投げた。」
クソだったが、いい奴だった。息子が言うのもどうかと思うが、本当にいい父親だった。
志なかばで死ぬとは思いもしなかった。
なんで死んじまった。
俺に家督を譲らないまま。
俺に好きなことをさせてくれた。嫌いなことはやらなくてよかった。
俺のことを理解してくれた。俺に家督を譲る方針を変えたことだってなかった。
「・・・兄様?」
市はしつこく俺の顔を覗いてくる。
「・・・兄様、泣いてるの・・・?」
「泣いておらん・・・。」
本当にクソオヤジだ。
俺とこんなに小さい妹を残して、逝きやがって。
「・・・父上、天下取れなかったね。」
「あぁ・・・そうだな。」
「父上の天下、見たかった。」
市、お前も、寂しいんだな。
「市。」
「なぁに?」
「俺が天下を取るぞ。あのクソ親父のかわりにな。」
「本当?約束?」
「無論だ。」
「俺は奥州筆頭伊達政宗!織田信長の首を取りに来たぜ!」
「某、真田源次郎幸村!織田信長!いざ尋常に勝負!!」
虫けら共が、邪魔しおって。
もう、市も覚えておらぬやもしれぬ。
『わかった、約束ね、兄様。』
市、お前に・・・我の天下を・・・。
『ゆーびきーりげんまん嘘ついたら針千本のーます!指切った!』
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