二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 英雄伝説 空・零・碧の軌跡 無限に続く軌跡へ ( No.23 )
日時: 2012/02/05 16:00
名前: 作者くしゃくしゃ ◆HOZN/8Uj3A (ID: te9LMWl4)

作者「今の内容的にはゲームで表すと4章の始まりだけどこの話からは一気に飛んで6章の始まりまで飛ぶよ(そのあとにすぐに終章に飛ぶけどね)あと作者の気が変わらなければ空の軌跡編はもうそろそろで終わりだよ。それじゃ」

あの日、自分のほとんどの過去を伝えた私はボーズへ向かって走った。船に乗らなかったのは居所を知られたくないから。
カシウス・ブライトの元から去った義息子は漆黒の牙ヨシュア・アストレイだろう。彼もまた私のように《身喰らう蛇》から逃げていたのだろう。しかし私と違って彼は立ち向かった。たった一人で。誰にも迷惑をかけずに。私も彼のように強くなりたい。そして《身喰らう蛇》と向き合う。狩猟兵としてではなくアネラス・エルフィードに恋をした一人の遊撃士として。

第16話 思い出はずっと心に在り続ける。

あれから何日経っただろうか。セシラルはボース市の.ヴァレリア湖畔の宿に着いたら軽く休息を取り≪結社≫の研究施設潜入に忍び込みある男の目的を聞きだすつもりだった。そして今彼はついさっきその宿に着き休息を取っている。久々にボースへ帰ってきたが前以上に変に感じた。ここまで来るのに何度か魔獣に遭遇したが、どの魔獣も脅えて、こちらを避けている。それだけじゃない。緑色の巨大な竜を見かけたのだ。《身喰らう蛇》に居た頃も見た事も聞いた事も無い。資料にも載っていない。これが魔獣が脅える理由なのか。あの竜に脅えているのか。深く考えるうちに宿の椅子に座りながら寝てしまった。




「あっ起きた。お爺ちゃん起きたよ」
「ここは一体。貴方は誰」
「私はアネラス。ちなみに歳は14よ。きみは?」
「えっ、」
「早く早く」
「せ、セシラルです」
「セシラルって言うんだ。女の子みたいな名前だね」
「見ただけで私の性別が分かるのですか?」
「うん。私可愛い物には目が無くて、その可愛い物を見極める能力があるから」
「ちょっと変わっていますね」
「えー、そうかな」
「でも羨ましいです」
「なんで」
「個性があるから・・・ですかね」





「お客さん。お客さん」
真っ暗な世界の外から声が聞こえる。
「やっと起きた。こんな所で寝られると困りますよ。寝るならベットで寝て下さい」
彼は起きた後、すぐに壁に掛けてある導力時計に目を向けた。どうやら寝ていたのはほんの数分だったようだ。
まだ意識がしっかりしないので冷たい水を1口飲むと、受付の人にボートの使用を許可して貰いすぐにボートに乗り、結社の研究施設潜入へ向かった。
数分後
「着いた。私が居た頃とは少し違う」
彼の目に映った建物は前の面影を残しながらもまた別の建物に変わっている。でもそんなの5年も経ったら当たり前の事だった。
建物の正面には入口らしき大きな扉がある。セシラルはそれを見て何かを確信した。
セシラルは入口に向かって走るが入口の近くまで来たら建物の西側へ向かった。正面の扉は元々開かない。建物の西側に本当の扉があるからだ。セシラルはそれを知っていた。建物の外見は変わろうとも構造までは変わってはいなかった。セシラルはそこから忍び込むことになった。
もし、セシラルが入口を発見する前にもう一つのボートを発見していたら未来はどのように変わっていたのだろうか。

第16話 思い出はずっと心に在り続ける。 おしまい