二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 英雄伝説 空・零・碧の軌跡 無限に続く軌跡へ ( No.27 )
日時: 2012/02/11 14:47
名前: 作者くしゃくしゃ ◆HOZN/8Uj3A (ID: gF4d7gY7)

作者「一気に話が進むぞ。・・・もしかしたらこの話でほとんどが終わるかも知れない。まいっか」



「大丈夫よ。別にエステルを始末するためにみんなが集まってる訳じゃないから。ねえ教授速く例の話を2人にしてあげて」
レンがそう言うとワイスマンは軽くうなずき二人にある話を持ちかけた。
「セシラルからはもう返事は貰ったがもう一度考えてもらいたい。どうだい2人は《身喰らう蛇》に入ってみる気はないかい」
この話はすでにセシラルは断っている。しかしエステルには初めてする質問だった。
「ゴメン、聞き間違えちゃったみたい」
「私たちに《身喰らう蛇》入るかどうかを聞いているんですよ。でもお父さん、それについては断ったじゃないですか」
組織の幹部以上の男が何故同じ質問をセシラルにしたのか。セシラルを確実に《身喰らう蛇》に入れる方法でもあるのだろうか。ワイスマンはさっきから一向に表情を変えない。
「お前なら分かる筈さ。もう一度この話をした訳を」
「ちょっと待って。なんであたしがこんなのに入らなきゃいけないの」
話についていけないエステルがワイスマンに対して言う。
「おっと失礼、君の事を忘れて居たよ。エステル君考えてみたまえ、君が我らの仲間になればヨシュアも意地を張らずに戻ってくるとは思わないかね?」
「あ・・・」
「エステルの望みはヨシュアと再開する事よね?《結社》に入りさえすればその望みはすぐに叶うわ。うふふ・・・考えるまでも無いわね」
戸惑うエステルにレンの一言が追い打ちをかけた。
「2人ともゆっくり考えてくれたまえ。まあセシラルの方は考える必要は無いと思うけどな」
数人の狩猟兵が彼らの周りを取り囲むと2人について来るように命令した。
「そうそう我々はしばらくこの艦を留守にするから帰ってきたら返事を聞かせてもらうとしよう。では連れてけ」
「はっ」狩猟兵たちが声を合わせてそう言うと二人は別々の部屋に連れて行かれた。



第19話 無限と言う名の軌跡

「私が《結社》に入らないとお父さんがアネラスさんに掛けたもうひとつの暗示を使用するだろう」
セシラルしか居ない小さな部屋でセシラルは一人で話す。
「当たりだ。さすが奴の息子だな」
「まだ行って居なかったんですか?」
「塔は全部で四つだ。俺が行く必要は無い」
「そうですか。《剣帝》はエステルさんが《結社》に入ると思いますか?」
「お前は昔から俺の事をそう呼ぶな」
「悪いですか?」
「いや、問題はない」
「少し一人にさせてくれませんか?」
「邪魔したな。1つ質問に答えてはいなかったな。俺の答えはノ-だ」
《剣帝》と呼ばれた銀髪の少年は部屋から出て行ったが、彼らの話すペースはとても速かった。これだけ話しても一分も掛からなかった。

2時間後
(キンッ、キンッ、バリガッシャーン)
右隣の部屋からガラスが割れる音がした。その部屋はエステルの部屋だ。(やられた)(馬鹿な、あの娘自殺でもするつもりか)
「なんだ」音が鳴ると廊下から狩猟兵の声がはっきりと聞こえる様になった。(駄目だ落ちたかもしれん)(レオンハルト様になんていい訳すればいいんだ)(あのクソガキが、面倒な事しやがって)その言葉を発したあとからは二人の声が聞こえなくなった。
「まさか、エステルさん」
廊下にはエステルが立っている。見張りが付いている筈だがその見張りが見つからない。
「エステルさん正気ですか?こんな所脱走しようだなんて」
「無理じゃないわよ、きっと抜け出せる。さあアンタも」
「できません。私がいけばアネラスさんが危ない」
「アネラスさんは私が助け出したわよ」
「そう言う事じゃありません。父は別に作を用意していたんです」
策、それはさっき彼が話したものだろう。
「そんなの本当にあるの?」
「あります。貴方がヨシュアをだしにされて勧誘された様に私にも同じ用・・いやもっと酷いのが」
「でも・・・」
「ほっといて下さい。私はいけません」
セシラルはエステルに向けそう発すると、部屋にこもってしまった。
それからエステルが脱走出来た事は他の狩猟兵に聞いた。


あれから何日かが経った。
この艦はいま、空中都市リベルアークの上に止まっている。
セシラルはずっと同じ部屋に居た。
「あれ、セシラル行かないの?あれをやりに」
カンパネルラが暇そうにセシラルの部屋を訪れる。
「気付いていましたか」
「大丈夫他のみんなは全員きずいて居ないよ。もうそろそろ教授がやられる頃だね」
「そろそろですね。じゃあ行きますか?」
「僕は先に行ってるよ」

二人の会話が終わると、セシラルは部屋を飛び出し、カンパネルラはばれないようにグロリアス中をかく乱した。