二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 英雄伝説Ⅵ・Ⅶ 無限に続く軌跡へ ( No.48 )
日時: 2012/07/03 23:48
名前: 作者くしゃくしゃ ◆HOZN/8Uj3A (ID: UruhQZnK)

クロスベル自治州創立記念祭4日目・
「コリン少年の捜索パート2」

行政区
「よし、じゃあ各自コリン君を捜索してくれ」
(プルルルルー)
ランディのエニグマが鳴っている。
「フェイ?珍しいな」
(ピッ)
「フェイ何か用か?こっちは色々忙しいから話すなら手短にしてくれよ」
「ああ分かってる、お前ら大至急行政区に向かってくれ以上だ」
(ピッ!)
「……なあロイド」
「どうした?」
「あいつら暇だな」
「あいつら?」

東通り
「見てないですか、ご協力ありがとうございます」
フェイは必死に聞き込みをしていた。

一方セシラルは
中央通り
「いないですね、支援課の皆さんも留守ですし、……あっあれはロイドさん、もう一人は女の子?」
セシラルはロイドに近付き話しかけた。
「ロイドさん、かくかくしかじかなんです」
「その事ならさっきハロルド夫妻聞いた。既に他のメンバーにも捜索に当たってもらってる」
現在の状況を説明するロイドの陰に一緒にいたスミレ色の髪をした少女が隠れた。
「その子は?」
「知り合いの子だよ。手伝ってくれてるんだ。レン、この人は俺たちの知り合いだから恥ずかしがらなくてもいいよ」
ロイドは優しくレンにそう言い聞かせるがレンは一向に動かない。
「レン……すまないなセシラル意外と人見知りらしい」
「いいんですよ。レンさん、パテル=マテル(パパとママ)を大事にしてくださいね」







行政区、噴水前
支援課が西クロスベル街道に向かった後、二人は合流し夫妻に状況の説明をした。
「そうですか」
「コリン、どうか無事で…」
支援課の警察犬の反応やコリン少年を見たという人が居た事で少年が何らかの形で西クロスベル街道に行った事は確定した。人数の多い支援課が西クロスベル街道に向かっているが見つかった訳ではないのでまだ安心はできない。心配のしすぎで夫妻はは今にも泣きだしそうだ。
「大丈夫ですよ。彼らならきっと無事に保護してくれます」
セシラルの声があってか夫妻は涙をこらえる事が出来た。
「そういやセシラル、ロイドと一緒にいた子供は誰なんだ?」
おそらくレンの事だろう。
「ロイドさんのお友達みたいですよ」
「そうか」

10分後
(プルルルルー)(ピッ!)
「ランディ、見つかったのか?」
「おお見つけたぜ。ただ疲れて眠っちまったから無理に連れまわさず支援課のビルのロイドの部屋で寝かせてるから夫妻と一緒に来てくれ」
「分かった今すぐ行く」

中央通り・支援課ビル
「連れて来たぞ」
夫妻とセシラルとロイドが部屋に入り、残ったメンバーは部屋の外で待機した。
「ありがとうございます。本当にありがとうございます」
夫妻は何度も頭を下げた。
「コリン君が起きるまでゆっくりして行って下さい」
夫妻は落ち着きを取り戻した。ちょうどいいタイミングでコリンが目をさました。
「あっお兄ちゃん。あれ・スミレ色のお姉ちゃんは」
「スミレ色?」
ハロルドは不思議そうに聞き返す。
「お父さんみたいなスミレ色の髪のお姉ちゃん」
「コリン君、その子は用事があるって先に帰ったよ」
「そーなんだ、じゃあこんどお姉ちゃんにありがとうって言っといてね」
「わかったよ」
ロイドは約束をした。
「スミレ色の髪をした子か」
「知り合いですか?」
セシラルが何か引っかかったように聞き返す。
「お二人に聞いてほしい事があります、いいねソフィア」
「ええ、そうしないと後悔しそうだから」
「……スミレ色の髪の子に関連した話しですか?」
セシラルは二人にそう問いかけた。
「鋭いですね。少し違いますが別のスミレ色の髪の子の話しです」
ハロルドの言いたい事を察するとセシラルはドアの方向を向いた。
「ロイドさんハロルドさん、私はここで失礼します」
「部屋を出るのか?」
「ええ、それに私は聞かない方がいいと思うので」
「そうか」

(ガチャ、バタン)


「どうしたセシラル、顔が暗いぞ」
「何でも無いです、皆さんあと数分お待ちください」



「今日は本当にありがとうございました。ほらコリン、お礼を言いなさい」
「おにいちゃんとおねえちゃんたちきょうはありがとう」
コリンの言葉はぎこちないながらもしっかりと感情が詰まっていた。
「ではさようなら」
夫妻達はビルを出て家に帰って行った。
ロ「今日は色々あったな」
エ「魔獣退治に迷子の捜索、そのあとまた魔獣退治」
ティ「今日は特別ハードでしたね」
ラ「今日は外食でもするか、もちろんフェイのおごりで」
フェ「ランディ以外はおごってやる」
ラ「そりゃ無いぜ、そういやセシラルちゃんは?」

ロイドの部屋
「レン、もう出て来ていいですよ」
タンスに隠れていたレンがでて来た。
「セシラル、いつから気付いていたの?」
「この部屋に入った時からです」
(ガチャ)
「ここにいたのか……あれ?」
廊下にいた全員がロイドの部屋に入ってきたがロイドだけが不審に思った。
「レン、君はセシラルにだけ人見知りしていたんじゃないのか」
「ううん、もういいの」
「もういい?」
「ロイドさんこれ以上聞かないであげてください」
その場にいた全員は裏口の方へと向かった。
「レン、今からならギリギリ間に合いますよ」
「……まだ分からないの?」
「なにが分からないかは聞きません。貴女がどんな決断を下そうと決して何も言いません。今は分からなくてもいつか答えが見つかります。だから行きなさい。」
「ありがとう、あとセシラル、酷い事してごめんね」
「全然怒って無いですよ」
「じゃあ皆さん、さようなら」
レンは裏口から去って行った。
「セシラル、君は一体」
ロイドが近寄る
「こんにちは」
「お邪魔します」
威勢のいい女性の声と礼儀正しい青年の声が聞こえて来た。
「エステル、ヨシュア、こんな時間に一体何の用だい」
「聞きたい事があるの、あっセシラルもいるこれはラッキー」
「スミレ色の髪をした白いドレスの少女を見なかったかな?」
セシラル以外の全員が驚いた。
「どうしたのそんなに驚いて」
「実は……」
ロイドはさっきまでの出来事を話した。
「……そんな事が」
「エステル」
事実を聞いたエステルは泣きだした。悲しい訳ではない。嬉しかったのだろう。「良かった」と言っていたのだから。
「……よーーーーーし、待ってなさいレン、絶対あたしが捕まえて見せるからね」
「エステル落ち着いて」
「そもそもなんの話なんだ?」
「とりあえず話しやすいところで話そう」

ここにいた全員はひとまず東通りの龍老飯店へと向かった。