二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 英雄伝説Ⅵ・Ⅶ 無限に続く軌跡へ ( No.50 )
- 日時: 2012/08/15 11:26
- 名前: 作者くしゃくしゃ ◆HOZN/8Uj3A (ID: NtGSvE4l)
投稿遅くなりました
今回は前作者の無理な設定などを超展開で変えてしまおうという試みで書いたので超展開のあまり脳が上手く働かなかったらALT+F4を押していただきたいです。
クロスベル自治州創立記念祭4日目・夜中
「内容が無い殺し合い」
支援課とエスヨシュと分かれた二人はまっすぐ自宅のアパートへ帰宅した。
「ミーシェ遅くなったな」
いつもなら「遅い」と怒鳴って駆けこんでくるミーシェだが今日は疲れたのかベットで熟睡…いや爆睡していた。
「もう寝たのか、しかしいつもながらにうるさいいびきだ」
「慣れれば近くでもすぐに寝れますけどね」
「よく同じベッドで寝れるな」
「遊撃士時代よりはまだマシでしたから」
セシラルは当時の事を頭に思い浮かべた。
・
・
・
(じゃあおやすみなさい)
(セシラル抱かして)
(ちょっ、やめっ)
(よいではないかwww)
(アネラ…スさ…ん、ぐ、ぐる…じい)
・
・
・
(あの頃に比べたらまだマシですね)
「どうした、顔が真っ青だぞ」
「何でも無いです」
「そうか、ならいい」
フェイは電灯の明かりを消した。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
数時間後、真夜中の中の真夜中
(コンコン)ノックの音がした
「……誰だ」
その音で目覚めたフェイはゆっくりと扉に向かい開けた。がその先には誰もいなかった。
「空耳か、寝直そ……!」
ドアに向かっていたときは暗くて気付かなかったがよく見るとセシラルがもう一つのベッドからいなくなっていた。
「夜中の散歩にでもいったか」
そういって安心したフェイは再びベッドに入ろうとした、その時急に嫌な予感が湧いてきた。
「この感覚、外からか!」
彼はハルバードと使い古された刀を手に取り静かに外へと出た。
「セシラル…いるのか」
彼は独り言のつもりでそう呟いた。
「私はここにいますよ」
背後からの声だった。フェイはとっさに後ろに振り向こうとしたが刃幅の広い薙刀の様な物を首に突き付けられ向く事は出来なかった。
「その声セシラルか?」
フェイは落ち着いていた。
「そうですけど何か?」
セシラルはセシラルは開き直った時と同じ口調で話し始めた。
「何の真似だ」
「うーん、簡単に言えば貴方は私の立てた計画の邪魔、簡単すぎましたか?」
「お前は酒は飲まない筈だが、水にでも酔ったか?」
「流石にふざけてる暇は無いですよ、この現状とさっきの意味が理解できてますか?」
セシラルが手に込めていた力が少しゆるんだ。
「……ああ理解してる。」
フェイは冷静に対処した。
「そのハルバードを手から放し、足で遠くまで蹴り飛ばして下さい」
フェイは指示通りにハルバードを蹴り飛ばした。
「貴方に聞きたい事が二つ、それが私の求める事です」
「二つか…それを聞いたら俺を解放か、それともこのまま首を」
「状況によるでしょうね」
「命が掛かってる以上要求を呑むしかない……か」
「抵抗しなければ絶対助かるとは言い切れないですよ」
この言葉がフェイに重みを掛けた。
「まず1つ目の質問です、貴方のお父上はどこ出身ですか?」
「親父の出身とお前、何の関係性があるんだ?」
「いいから答えてください」
セシラルは刃物をフェイの首に近づけた。
「ノーザンブリア自治州」
「やはり旧ノーザンブリア大公国でしたか」
「知ってたのか!」
「ええ知ってました、あと声の大きさには気を付けて。周りの人に気付かれると厄介なので」
セシラルは周りを見渡し、フェイを旧市街の中央の広場まで歩く様指示した。
旧市街、中央
「ここでもう一つの質問です。」
移動してもなおフェイの首に刃物が付きつけられていた。
「貴方のお父上は子供の頃「塩の杭」で孤児になりその後シード中佐の父上に養子として引き取られた、今の言葉に間違ってる所は?」
「全部当たりだ」
「それはよかった、これで貴方がこの世界に居る理由が分かりましたからね。」
「どう言うことだ」
「意味なんて知らなくていいんですよ、何故ならここで貴方は死ぬんだから」
突き付けていた刃物がフェイの首に歩く当たり、すぐにも首を切れる状態になっていた。
「解放する気はないか」
「初めに言ったでしょう。"私の立てた計画の邪魔"と」
確かに彼女は最初の最初にそう言っていた。
「そしてお前は絶対に解放するとは言ってないが絶対に頃すとも言っていない、初めから俺を殺すつもりだったか。」
「もちろん、あとさっきの質問は単なる好奇心からですので貴方の御家族に危害を加える事はしませんよ。貴方には加えますけど」
セシラルはいつでも殺せる状態になっていた。
「言い残した事は?」
「…お前に俺は殺せない」
フェイはそう言うと肘でセシラルの溝を突き、刃物が首から離れた時同じ所に蹴りを加えひるんだ隙に蹴り飛ばしたハルバードを拾い上げた。
「溝打ちとは、考えましたね。だが一対一で勝てるとでも?」
「お前は俺にアーツを増幅させる能力だけで本来の実力は見せてはいない」
彼女がフェイに戦っている所を見せたのは警備隊の演習時だけでそれ以外は戦闘を一度もしていなかったのだ
「低確率だが可能性に賭ける」
「可能性か、まあいい、来なさい」
フェイは正面から突っ込みセシラルにハルバードを振り落とした。
しかし彼女の使用する刃幅の広い薙刀にあっさりと弾き返された。
「お前本当に女か?力が強すぎる」
「ええ私は女ですよ。それにしてもその程度の実力で可能性に賭けるとはよく言えましたね」
「まだだ」
フェイはハルバードを投げ捨て居合い用の刀を取りだした。
「……咲き往くは武楽不、散り乱れるは枯葉(こうか)今宵残月のもののくままにせめてものたむけをさせてやろう」
フェイが今打とうとしてる技はある人物から伝授した技を自分用にアレンジした技だった。
「その構え、桜花残月…いや違う!」
「くらえ枯葉残月」
フェイは目にも止まらない早さで何度も切りつけた。
当然ほとんどは弾いたが、彼女が知っている技と少し違いがあったことから計算が間に合わず、腕を何度か切られてしまった。
「当てた、血も出してる。その腕なら勝てる」
「甘いですよ」
フェイはセシラルの腕をよく見た。
フェイにはその光景が信じられなかった。傷口があり得ないスピードでふさがっているのだから。
「なんだよそれ」
「言ったでしょう一対一で勝てるとでも、と」
「終わっ…た。なんだよこれ」
フェイは諦めかけていた。その時
(バンッ、ババババンッ)
旧市街のいたるところで重い爆竹の様な音が鳴り響いた。
「……爆発音?いやもっと軽い、空爆か?」
「こっちや」
「?」
フェイはいきなり知らない奴に手を引かれてどこかへ連れてかれた。
「なんだうるせぇな」
「なんじゃ今の音は」
続々と旧市街の住人が集まってきた。
「チッ、帝国の暗殺者が介入してくるとは、仕方がない下がるか」
セシラルは暗闇の中へ消えて行った。