二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 英雄伝説 空・零・碧の軌跡 無限に続く軌跡へ ( No.8 )
日時: 2011/12/11 13:04
名前: 作者くしゃくしゃ ◆HOZN/8Uj3A (ID: /ReVjAdg)

第1章・第6話 始まりの軌跡。新たな仲間

翌日
キリカに挨拶をし、朝1番に運行する定期便に乗った。

久しぶりに乗る定期船からの眺めはここまで素晴らしかったのか?
上手く表現できないがとにかく美しかった。
座席に座って到着後の行動、オーブメントの状態、残金などいろいろ考えていた。
「隣、いいですか」
「ええ、どうぞ」
自分より少し年下の声が聞こえてきたので返した。
ピンク色の服を着て緑に近い黄色の髪をもち、右の頬に不思議な紋章を浮かべる少年は椅子に座ると、こちらを見て、
「私の知り合いに貴方に似ている人がいます。今は遊撃士をしていて「不殺」と呼ばれるくらい有名なのですが4年前にある事がきっかけで合わなくなったんですよ。今その人の所に行ったら怒りますかね?」
いきなりそんな事を言われても普通なら戸惑うかも知れないがセシラルは微笑みながらこう言った。
「すごい怒っていると思いますよ。もし貴方がその人と再開したら棒で何度も殴られるかもしれませんよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




王都に到着し、船員の指示を聞きながら船を降りた。
「ここが王都、ボースよりも大きい」
初めて見た王都グランセルに感動したセシラルは、住民に遊撃士協会の場所を聞きながら進んだ。

遊撃士協会
「エステル、それでいいな?」
「うん、もちろん。ルーアン地方か。みんなどうしてるのかな」
重剣のアガットが言った言葉にエステルは元気よく答えた。
「あのー、ボース地方から使いで来たものです。」
中から知らない遊撃士達の声が聞こえてきたので、セシラルは恥ずかしがって遊撃士協会の扉を開けると色々な意味で殺気を感じた。
遊撃士達の顔をよく見ると中に一人、黄色いリボンが特徴的な女性がいるではないか。
「セシラル‐ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
リボンの女性は目をハートに変えセシラルに向かって飛び付き思いっきり抱きついた。
「く、くる・・じい。アネラスさん。きつ・・い」
「よいではないか」
喋り慣れた二人の会話に、エステルやシェラザード、受付のエルナン。ついでにアガットも付いて行けなかった。
「この人はセシラル(18)。私の親友。歌とピアノが上手で女の子みたいな見た目だけどちゃんとした男の子なんだよ。」
アネラスはセシラルから離れると、セシラルの紹介をし始めた。
「よ・・宜しくお願いします」
体中がガタガタぶるぶる震えながら自己紹介をしたセシラルに対し、皆明るかった。
「私と同じ棒術使いなんだ。私はエステル、宜しくね・・・妙に気になったんだけど貴方あたしのお母さんにどこか似てる。」
まさかと小さく笑ったシェラザードが彼を見るとちょっとだけ似ていると驚ていた。
「話が弾んでる最中に悪いのですがご用件は?」
受付のエルナンがそうゆうとそうだったと言いながら受付の方に向かい
「ボース支部からメイベル市長からの手紙を預かってきました。どうぞ」と手紙を差し出すと、「はい、ご連絡は頂いていました。あら、中にもう一つ手紙が、あら、アネラスさんあてに手紙がありますよ。」
えっ、何その展開。セシラルの頭はその言葉で埋め尽くされた。
「あっおじいちゃんからだ。ほら見てみてセシラル。」
無邪気にセシラルに手紙を見せようとするアネラスさんは子供みたいで変わって無いな。そう心の中で呟いたセシラルは
「じゃ、そろそろ帰ります。アネラスさんはどうするのですか?」
「私はこれからシェラザード先輩と<結社>の調査をするためにロレント地方に行く」
「こんな事だろうと思った。ちゃんとルグランお爺さんに連絡しといて下さいよ。いつもしないから心配で」
兄妹の用に続いた会話は、兄妹の用ではなく兄妹そのものだった。
「じゃあたしたちもそろそろ行くわ。」
その言葉でセシラル以外の遊撃士は皆外へ出てしまった。
セシラルも出ようとしたが・・・
「すみません、伝えるのを忘れてました。セシラルさんは依頼完了後、ルーアン支部の手伝いをするようにだそうです。」
「ルグランお爺さん、たまには休まして下さいよ」
ボースに帰れる日は一体いつなのか。

よくよく考えるとカシウスさんからの依頼なのかもしれない。
<結社>・・・あの組織は動き始めた。福音の元へ。