二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン×REBORN! 十年後の世界で ( No.106 )
- 日時: 2012/01/22 18:13
- 名前: しろお (ID: JKQqTkPc)
しろくろろ様
感想ありがとうございます! 先生が樺地好きなんですか!? おもしろい先生ですねー
あと……あと少しで完結です。長かったです。
ここまでの道のりを思い返すとなんだか、涙が出てきました。ありがとうございました。
うっ、だめだ、まだ、終わってないのに……。あと書きで泣くことにします。
あと…あと少し…(泣
act.17 仲間
「もうここは、大丈夫みたいだね。あとは、入院組かな……」
「はじめまして。研崎と申します。雷門中サッカー部のみなさんですね?」
「そ、そうでやンスけど……半田さん、知り合いでやンスか?」
「いや、知らないな……」
「あんた、誰でやンスか。ここは部外者は立ち入り禁止でやんすよ」
「君は栗松くんですね? 高いポテンシャルを秘めた、最高のDFになれる素質を持っているとプロのスカウトの間では有名です」
「えっ!? お、俺がでやんすか!?」
「はい、もちろん。そちらの半田さんも、怪我さえなければ一躍日本のヒーローになれたのに……」
「おっ、え、ああ。はは……」
「力が欲しいと、思いませんか?」
「力……でやンスか?」
「そう! 力です! 私はあなた達を見込んで、力を得る方法を教えに来たのです」
「その力があれば、エイリア学園も倒せる……?」
「もちろん! あなた達は最強のチームになれる! もう誰にも負けない、好きなだけサッカーを楽しめるのです! 誰にも! 負けない!! あの、あなた達を見捨てたイナズマキャラバンでさえも!」
「い、いや、俺達そんな……」
「心の中では勝ちたいと思っているはずです! 心の底から、誰よりも強くありたいと願う気持ちがっ!! この石を見てください。この石も持っているだけで、あなた達はもう誰にも負けない!」
「この石を……持つだけで……強くなれるでやンスか」
「さあ、手にとってご覧なさい。体の芯から、あなた本来の実力が呼び起こされる……!!」
「そうはさせないよ」
その声とともにどこからかサッカーボールが飛んできて、研崎が持っていた石をはじき飛ばした。
「誰だ!」
「未来からの使者……とでも名乗ろうか」
「あ、あいつ! 世宇子中のアフロディじゃないか!」
「間違いないでやンす!」
「ふん、ちょうどいい。みなさん、騙されないでください! こいつは影山の手先です! あなたたちの力を恐れて、私を妨害しようとしている!」
「……好き放題言ってくれるね」
「ここにあなたの味方などいません。さあ、お引き取りください」
「僕はあきらめないよ。たとえあの出来事が、全部夢だったとしても」
「意味の分からぬことを。どうしても帰らないというなら、こういう手段を取るほかありませんね」
研崎はにやっと不適に笑い、スーツの内ポケットから拳銃を取り出した。
「さあ」
「…………」
アフロディは慎重に、一歩あとずさる。まさか研崎が銃を所持しているとは思わなかったのだろう、アフロディは丸腰だった。
かちゃり、と研崎は銃を持ち上げ、銃口をアフロディに向ける。たらり、とアフロディの頬に一粒の汗が流れる。
全部夢だったんじゃないか、とアフロディはこの時思っていた。ツナとぶつかったことも、楽々軒で働いたことも、ひったくりにあったこともマフィアに連れ去られそうになったことも、そして未来での出来事も。
「ボンゴレなめんじゃねえ」
研崎のまわりを、点火しているダイナマイトが囲んだ。
「果てな」
爆発とともに聞こえたのは、獄寺の声だった。
アフロディが後ろを振り返ると、ツナが申し訳なさそうな笑顔で立っていた。
「ごめん、遅くなっちゃって」
「ツナ! それにみんな!」
言い終わるが早いか、アフロディは仲間の元へ走り出した。
言葉が出せなかった。ただ、アフロディは安心した。誰も何も言わず、ただ明るい顔で笑っていた。
「水くせえじゃねえかよ、何も言わず並盛を出てっちまうなんて」
そういう山本の声は懐かしく、アフロディはそれが感慨深くてすぐに返事ができなかった。
「ごめん……」
「ちゃおっす。ひさしぶりだな」
「リボーン!」
「これが、未来の世界に落ちてたんだ」
「これ……リボン……」
「しばらく見ないうちに、いい顔になったな」
「このリボンにも、助けてもらったよ」
「まあ積もる話もあるだろうけど、とりあえず並盛に戻ろう、みんな」
そう言ったのはツナだった。精悍な顔つきになっている。こうやって集団をまとめているのも、成長の証だ。
「こいつの処理は僕がしておくよ。貸し、一つだからね」
雲雀が研崎の首襟を乱暴に掴んで、引きずりながらどこかへ連れて行った。