二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン×REBORN!  神の復活  ( No.15 )
日時: 2011/12/10 18:03
名前: しろお (ID: zGeTWfyi)

しろくろろさん、ありがとうございます!
やはり輝君でしたか……カニですもんね、まさに。
芝生メットは了平でしたね。
 応援嬉しいです。コメント、絶対見ます!
 いや、それは当たり前のことなんですけど、以前女神の慈悲をもったある方が感想つけてくれた時、気づかなくてしばらく返信できなくて……。自分は何をやってるんだ、とかなり落ち込んだあと、とても反省し、これからはもう絶対見落としちゃだめだ、と固く誓った訳です。
 とにかく完結をひたすら、目指していきます!




            ・     ・      ・



 店に取り残されたアフロディ。
「あーくそ! まぁた連敗じゃねえかくそったれめ!」
 おじさんがばしっと自分の膝をたたく。アフロディはその音に、びくっと反応する。
「あの、僕は何をしてれば……」
「あー。適当にそこのふきんでテーブルふいといてくれねーかな」
「はい。わかりました」
「ヴィルディ本当にやばいんじゃねえのかこれ……」
 おじさんはスポーツ新聞でサッカー欄を眺めているようだ。アフロディはせっせとテーブルをふきんで拭く。
「ヴェルディのサポーターなんですか?」
 アフロディは拭きながら訊く。
「ん? 女の子なのに、サッカー知ってるの?」
「あ……いえ。えっと、その……」
「亜風炉ちゃん……だっけ? 呼びにくいから、下の名前を教えてくれねえかな」
「照美、といいます」
「あーそう、じゃあ、照美ちゃんだな。まあ適当にやればいいよ、それはもう」
「あ……すみません」
「イーピンがそろそろ戻ってくる頃だから、もうちっと待っててな」
 そう言われてアフロディは手を止め、ふきんをテーブルの上に乗せて椅子の上に座る。
「ああ、一応この楽々軒のプリントが入ったシャツを、着ておいてくれ。宣伝になるし、そんなひらひらの服にスパッツだなんて、中華料理屋らしくないからな」
 アフロディが着用している腰にひらひらがついた白の服は、アフロディが世宇子中のサッカー部にいたころのユニフォームである。一風変わっているどころか、まるでローマ人の服装である。
 アフロディはそれを受け取って着る。黒のTシャツで、真ん中に楽々軒と白い文字でプリントされている。
 間もなく、がらっと店の戸が開いた。   
「可以得到!」
「おお、イーピン、おかえり」
「なっ……!」
 イーピンと呼ばれた子供は、またもやリボーンのような赤ん坊体型をしていた。髪を弁髪しており、赤のカンフー服を着ている。
 喋ったのは中国語だろうか。アフロディは韓国語の日常会話程度なら話せるが、中国語はわからなかった。
 おじさんからお駄賃をもらって、イーピンはニコニコとしている。男なのか女のかは、見分けがつかない。
 アフロディがいることに気付いたイーピンが、アフロディを見て「悠好!」と言った。
「こ、こんにちわ……。でいいのかな」
 アフロディはお辞儀をする。
「こんにちわ、って意味だ。この子はイーピン。こんなに小さいのに足が速くて、おまけに力持ちでな。たまに出前をやってもらってるんだよ。まだ小さいから本格的にはやってもらってないけど、大学生になったらここで働く約束をしてるんだ」
「この子が、イーピン……」
「照美ちゃんの先輩にあたる訳だな! 細かいことはイーピンに教えてもらうんだ。俺より詳しいからな! はっはっは!」
「え!? いや、でもぼ……くじゃなかった、私、中国語わからないんです」
「ああ、大丈夫大丈夫! なんとかなるから! 基本的にいい子だから! イーピンは!」
「え、ええ……?」
 説明になっていないような気がしたが、アフロディはとりあえず弱気な相槌をする。
「んじゃ、早速出前についてってみてくれや! イーピンはひどく照れ屋だから、なるべく照美ちゃんの方から話しかけてやってな!」
 いつのまにできてたのか、おじさんは、湯気があがるラーメン五つをステンレス製の箱にそっと入れて、その箱をイーピンに手渡した。
「我試著相處! イーピン行ってくる。あなた、一緒に、行く」
 イーピンは日本語を交えてアフロディに言う。
「私は、亜風炉照美っていいます。よろしくお願いします」
「アフロ……!?」
 アフロという言葉を聞いて、イーピンは顔をしかめ始めた。アフロディはうろたえる。
「えっ!? 何かぼ……私、まずいこと言ったかな……」
「まあとにかく、やっていくうちに慣れるから! 習うより慣れろ! ラーメンは熱いうちに食え、ってな!」
 おじさんはまたはっはっはと高らかに笑う。大きな笑い声に、アフロディは耳が痛くなる。
 ちょこちょことイーピンが動き出したので、アフロディもそれについていった。
 自分の体よりも大きいラーメンの入った箱を、イーピンは頭のうえに両手で持っている。どこにそんな力があるのかアフロディは不思議に思って、話す話題も見つからなかったので訊いてみた。
「イーピンさん、よくそんなに大きなものが持てるね」
「我的、殺し屋!」
「こっ、殺し屋!? あのおじさんが教えた言葉か……? 子供になんてこと吹き込んでるんだ全く」
「おじさんの悪口、だめ。おじさん、がさつだけど、とても優しい人。イーピンに、仕事、くれる」
「そうなのかな……なんか、なんでもかんでもテキトーにやってるおじさんに見えるんだけどな」
「怖いのは、川平のおじさん。でも、今から行く、学校の屋上。そこ、雲雀さん、いる」
 イーピンはぽっと赤くなる。