二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン×REBORN! 神の復活 ( No.3 )
- 日時: 2011/12/02 14:09
- 名前: しろお (ID: eR9v1L6x)
「まぁ、こんなもんでいいだろ」
「トマトジュースも、もう無いしね。ねぇ獄寺くん、これ、山本くんって人の家に繋がってるんだっけ?」
「あ? そうだけど?」
「マフィアと対峙しても平気だなんて、そんな人がいるの? それとも獄寺くんは、その山本くんに何か恨みがあるの?」
基山(もといグラン)がこういうのは、エイリア学園に、使える人材を入れておきたいからである。あわよくば、その山本とやらをひきこまんとしているのだろう。
「ああ……。俺は、あいつとはボンゴレ十代目の右腕を争う仲だからよ、そんなに山本の奴とつるんだことはねぇが……。言いたかねぇけど、あいつはなかなかすげぇ奴だぜ。ああいうのを、天賦の才を持つ奴っつーんだろうな。野球がうめえって聞いたぜ」
「ふーん。ちょっと、会ってみたいなぁ」
「お、行ってみるか? あいつの屍を見に」
「え!? 死んでるの!?」
「さぁなー。ま、俺が見たところ、あのマフィアの連中は大したことねえよ。山本なら、あんな奴ら瞬殺に決まってらぁ」
「獄寺君、マフィアを見たの?」
「ああ。俺ぁいつも十代目の傍にいるんだ。十代目も、俺のことうっとうしいって思ってるだろうし、他の奴らからストーカーだとかいわれることもあるけどよ、それでも俺は大事な人のためにはなんでもするって決めてんだ」
「ストーカーって言われても、か……。クールな考え方だね! 僕も、気になる人ができたらその人を陰から守りたいな!」
「ああ……。じゃ、行ってみるか」
二人がいた場所のすぐ近くに、山本の家はあった。
「うぃーっす! 生きてるかー?」
「おっ! よぉ獄寺。珍しいな、お前が俺ん家来るなんて。それと……初めまして、か? 今ちょっとお客さんきてるから、どっか適当に座ってくれないか? 今親父が出かけてていないから、手が離せないんだ」
背が高く、筋肉のつきがよい。見るからに運動が得意そうな少年だった。優しげな顔をしているが、きりっとした目元にはやはりスポーツ少年の輝きがある。黒く短い髪を、ワックスでつんつんに立たせている。
三人の客が座って寿司を食べている。円形のテーブルの中で、山本は寿司を握っている。
一人は右目に眼帯をしている髪が長い少女で、一人は髪の毛が以上にぼさぼさしてる少年。もう一人は、モヒカン頭の少年だ。髪の毛ぼさぼさの少年は獄寺並みに背が高いが、他の二人はヒロトと同じくらいだろう。
こんな少年少女達が寿司屋にいるとは、いい時代になったな、と基山は思った。
「ちっ。生きてやがったのかよ。座って、茶でも飲んでようぜ」
「は、はは……。自分の家みたいだね、獄寺くん」
獄寺と基山はテーブルに座る。
山本はさっと湯のみに入った茶を二人に差し出し、獄寺は遠慮なくがぶがぶと飲む。
あのモヒカン……。どこかで見たことがあるな。基山はそう思っていた。しかしどこで見たのか、思い出せない。
「おい、不動とか言ったな。本当にその石を使えば、強くなれるんだろうな?」
髪の毛ぼさぼさの少年がモヒカンに言う。
「何回も言わせるなよ源田クン。ゴーグルマントの鬼道が帝国を抜けたのはお前ら二人が弱いからだ。この石を使えば、あのエビフライ頭の鬼道クンにお前らの本当の力を見せてやれる。おい、佐久間、醤油取ってくれよ」
眼帯ロングヘアーの少年佐久間は、不動の言葉を無視してうにを頬張っている。
「おい、佐久間次郎クン。聞こえてんの?」
「鬼道さんの悪口を言うような奴に、俺は従わないんだよ」
「佐久間の言うとおりだ」
「佐久間クン、源田クン……。俺は別にいいんだぜ? お前らの元に鬼道が戻ってこなくてもよ」
不動がそう言うと、佐久間と源田の表情は明らかに動揺した様子を見せる。
「俺は知ってるぜ? お前ら、鬼道が帝国から雷門に転校した後も鬼道に帰ってきてほしくて『鬼道さんを取り戻す会』とかいうのを作ったんだってな。それほど鬼道に入れ込んでるんだろ? お前らが強くなれば、あいつは帰ってくるに違いない。もうお前らを裏切ることもない。」
佐久間と源田は険しい表情で、何か苦しみを堪えているようであった。
「強さを見せて、鬼道クンを取り戻すためにさぁ、佐久間と源田ァ、お前らは俺らに従えばいいんだよ。……ところでさ、山本武クンだよな、あんた!」
いきなり名前を呼ばれて、山本はきょとんとしている。なんで名前を知ってるんだ、という言葉が間違いなく次に出る顔だった。