二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン×REBORN!  神の復活  ( No.38 )
日時: 2012/01/02 23:01
名前: しろお (ID: VfixNk8N)

 何日か後。ツナファミリーはまたもやトラブルに巻き込まれていた。
 たまたま居合わせた山本とツナが、銀行強盗に人質にされているとの情報が、リボーンから入ってきた。
「今日のアンラッキーパーソンは銀行だと占いの本に書いてあったぞ」
 ちょうどその時、獄寺とアフロディはツナの家で、一緒にプロレスをテレビ観戦していたのでその流れで二人が救出に向かうことになり、リボーン、獄寺、アフロディは現場に急行する。
 覆面をした男達が、銀行の中を占拠している。店の外には、無数のパトカーのサイレンが鳴り響いている。
「どうするんスか?」
「ボンゴレはもともと自警団だったんだ。こういう事件をほっとく訳にはいかねえ。どっかから侵入して、解決すんぞ」
「なるほど! そういうのなら任せておいてくださいよ!」
 警察の方々に気付かれないよう、三人は銀行の後ろに回り込む。獄寺は持参のガムテープを、事務室の窓に幾重にも貼り付けて、肘でガラスを割り、手を伸ばして鍵を開け侵入に成功した。ガムテープを貼ったのはガラスの割れる音を削減するためだろう。
 事務室の中から鍵を開け、獄寺は銀行の中の様子を見る。ツナと山本が拉致されていた。二人とものど元にナイフをつきつけられており、下手な動きはできないようだった。
「山本のヤロー……十代目の側にいながら守れないなんて。やっぱ右腕は俺しかいねえみたいだな」
 獄寺はダイナマイトを用意。着火しようとしたが、リボーンが獄寺の煙草を奪い、火を消した。
「な、なにするんスか」
「こんな狭いところでダイナマイトなんてかましたら、ツナも山本も、他の人も巻き込まれるだろうが」
「いや大丈夫っすよ! だって確か十代目、『もし俺が敵に捕まっちまったら、迷わず俺ごとやってくれ』って言ってたような言わなかったような……」
「曖昧すぎるよね、うん」
「そ、そうか」
 アフロディにつっこまれて、くっと項垂れる獄寺。
「つか、だったら何で俺のことよんだんすか」
 ついにスネる。
「お前、それでも右腕になってるつもりか? たとえ役に立たない時があっても、お前はもっとできる奴だと思ってたんだがな。失望だぞ」
「でもどうすれば……」
「獄寺。お前は右腕になりてーからツナを助けるのか? 違うだろ。大事なものを守りたいから助けるんだろ」
「そ、そうっす」
「状況をよく考えろ。いつもダイナマイトで吹き飛ばすだけが、右腕の仕事じゃねえはずだぞ」
「状況を……考える。右腕の仕事……」
「ツナが動けない今、右腕のお前がツナなんだ。こんなときツナならどうする?」
 考え込む獄寺。警察の説得する声と強盗の怒声が、銀行の中で飛び交っている。
「十代目なら、死ぬ気でなんでもやると思うっす。誰一人傷つけたくないから、大切な人達を、守りたいから……ベストな方法じゃなくても、状況に応じた考えを貫き通して……」
「お前が今、この場で活躍してえ気持ちはわかる。だが、ファミリーが持つ武器の特性を理解しているのなら、お前のやるべきことはもう決まってるはずだ」
「……なるほど」
(こういう時、一番役に立つ奴は、認めたくねえが、スピードを持ってる、近接戦闘が得意な奴だ。雲雀や芝生メットがいれば最高なんだが、ここには山本しかいねえ。しかも山本は捕まってる……。やり方がない訳じゃねえ、だが、一か八か、いやうまくいくかどうか……) 
 迷う獄寺の頭の中に、先ほどのリボーンの言葉が蘇る。
「こんなときツナならどうする?」
「十代目だったら、失敗を恐れずに、死ぬ気で……。そうか、そうだな。やってみるしかねえよな!」
「吹っ切れたみたいだな」
「リボーンさん、山本のバットありますか!?」
「あるぞ。やる」
「アフロディ聞いてくれ。このバットを山本に向かって思いっきり蹴るんだ。この距離じゃ、投げてもダメだ。お前サッカー得意なんだろ? やってみてくれ!」
「そ、そんな。僕には無理だよ。この間だって、コントロールできなくて……」
「失敗した時のことを考えるな。自分を信じろ。信じるんだ!」
「わかった……。信じてみる」
「リボーンさんは十代目に死ぬ気弾を! この距離でも行けますよね!」
「あたりめーだ」
「俺の合図で同時に、二人ともやってください。いきます、世界の果てまで、行って、キュー!」
(めっちゃだせぇ!)
 と思いつつアフロディはバットを蹴る。リボーンの撃った弾はツナの額に命中し、死ぬ気モードになったツナは強盗犯の手を逃れ、すぐさま強力なアッパーで一人撃退。
 バットは狙い通りには飛ばなかったが、山本を押さえていた強盗犯の後頭部に激突し、態勢を取り直した山本がバットを振り、刀に変形させてバッサバッサと強盗犯の仲間達を斬り倒していく。警察の前で斬り殺す訳にもいかないだろうから、峰打ちだろう。
「よくやったアフロディ! お前すげーな!」
「まあ、結果オーライ、だね!」
「獄寺。特性を理解してよく判断したな。褒めてもいいぞ」
「ありがたき幸せッス! 後は煙幕投げて、こっから脱出するだけっすよ!」