二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン×REBORN! 十年後の世界で ( No.73 )
- 日時: 2012/01/12 21:26
- 名前: しろお (ID: Z3U646dh)
act.10 調査
学校の日々はどんどん過ぎていく。
楽しいもので、自分がこの時代の人間ではないことを忘れてしまいそうになる時もあった。
しかし山本の燕が届けてくれた拳銃が、僕を現実に引き戻した。
何日もかけて調査している間に、ある程度情報が集まり、ミルフィオーレ関係者の可能性が高い人のリストアップに成功した。
まず一番僕が疑っているのは、校長の冬海。
黒縁眼鏡をかけており、いつもおどおどした態度のみすぼらしい男。僕の調査に寄ると、以前から彼は様々な悪事を働いていた経歴があり何故こんなのが校長になっているのか、どう考えても怪しい人物なのだ。
一週間かけて彼を監視し、素性を調べた結果、彼はシロだった。
彼の一日は悲しいもので、仕事が終わると誰もいない家で一人酒に酔い、テレビや新聞に対して意味不明な罵声を発した後死んだように眠る。その繰り返しだった。こうはなりたくないな、という人生の教訓を学んだだけに終わった。
そして次。剣城京介。
シードとかいう特殊な人間だったが、とくに悪いことはしていないようで、むしろ根はまじめだった。
硬派な不良のようで、雨の日に捨て猫を拾うというベタなイベントをこなしていた。
「お前も…独りなのか?」
とお決まりの台詞も雰囲気ばっちりだった。
四つ上に兄がいるらしい。
屋上でたまに一緒に彼といてわかったことは、彼が実は優しいことと、ツンデレであること。
「この間、段ボールの中に一緒に置かれた捨て猫を拾ってたよね?」
「な、お前みてたのか! ちょ……ちょっとそういう気分になっただけだ。勘違いすんなよなっ!」
三人目。霧野蘭丸。
ピンク色の髪はツインテール。類い希な美貌の持ち主で、男子からも女子からも非常にモテている。男の制服を着ているが、女なんじゃないかという憶測が学年で噂になっている。
性別があやふやなところが怪しかったので調査した結果、……結局わからなかった。
神童拓人とかいう男子といちゃいちゃしている姿をよく見かけた。というかいつでも神童拓人と一緒にいるようで、ミルフィオーレと接触しているような様子はまったく見られなかった。おそらく無関係だろう。
四人目は一年の狩屋マサキ。男子。サッカー部。性格に裏表があるようだったので念のため調査したのだが、シロだった。
「かっとびディフィンス」というださい名前の必殺技を持っているらしい。
そういうネーミングセンスの無さには見所がある。
自販機のおつりの出るところによく手をつっこんで漁っている姿を目撃した。この間、十円玉があったようで、
「ひひひ……」と怪しい笑みを浮かべて喜んでいた。
普段はにこにこしていい子ちゃんを装っているので、女子には人気がある。
霧野蘭丸とは何かとぶつかりあっている。
ポジションはDF。
五人目、西園信介。
小さくて女子からも男子からもかわいいかわいいとちやほやされるピカチュウに似ている少年。またもサッカー部。
普段かわいい顔して、裏では……みたいな展開を期待して調査したが、やっぱり普通にいい奴だった。
実験として、彼の通学路に五百円玉を置いておいた。
西園くんは指を加えてじーっとしばらく見つめていたが、拾って交番に届けたのだ。
松風天馬と仲がいい。
そして六人目は、神童拓人。
今日は彼の調査をしに、放課後、サッカー部を見に来た。
何やら練習のレベルが高い。僕が知っている雷門は技術よりも、もっと違う何か、気持ちのようなものに強さがあった。
まず、神童拓人のプレーには特筆すべき能力がある。正確なパス、全体を見回す力、視野の広さに加え頭の機転も効く。天性のMF資質の持ち主と言える。
巷では『神のタクト』と呼ばれてるとかなんとか。ピアノが上手らしい。
「アフロディじゃないか!」
「え?」
「俺だよ俺、円堂守! なんか、過去から来たんだってな! 吹雪から聞いたぜ! まあ過去とか未来とか難しくてよくわからないし、とりあえずサッカーやろうぜ!」
「えっと、うーん……。でもあんまり目立ちたくないですし……」
ていうか、あんまりあなたと関わりたくない……
「目立ちたいとか難しくてよくわかんねーよ! サッカーやろうぜ!」
「そりゃ、サッカーやりたいですけど……」
茜「あの人、誰かな。監督と話してるけど」
水鳥「んー? なんか最近、転校してきた奴じゃなかったか。授業出てないからわかんね!」
空野「あの沢田って人……やっぱり、なんかありますよね絶対」
水鳥「なんかってなんだよ、なんかって」
空野「なんていうか。よくわからないですけど……」
茜「わたしはシン様しか興味ないです」
水鳥「はいはい」