二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン×REBORN! 十年後の世界で ( No.89 )
- 日時: 2012/01/18 19:52
- 名前: しろお (ID: C5PYK3fB)
act.14 犯人
電気を消して、ベッドに入り、目を閉じる。
今日はいろいろあったな。もう疲れた。とても眠たい。
ツナ達はミルフィオーレと戦っている。僕も力になりたいけど、犯人を特定してからだ。いったい誰が犯人なのだろう。話してればみんないい人ばかりで、とても人殺しするような人がいるようには思えない。
がちゃり、と僕部屋のドアが開いた。この時になって始めて、鍵をかけるのを忘れていたことに気付く。
こんな時間に誰だろうか。僕はもう意識が薄れていく直前で、顔を上げて入ってきたのが誰か確認して追い出さなきゃという気持ちはあるのだが、強い睡魔が頭を支配していて意志がはっきりと持てない。
まぶたの隙間から人の顔が見えた。
松風天馬だ。この特徴的な髪型、見間違うはずが無い。何しに来たんだ一体。まさかとは思うけど、僕を襲いに来たのか? 男の僕を。
かちゃっと音がする。鍵を閉められた。そして近づいてきて、松風が僕の首もとまで覆っている布団に手をかける。
男だとバレる訳にはいかない。くそ、まさかこんなことになるなんて。
「秋姉の料理にしかけた睡眠薬、効いてるみたいだね……。よく寝てるよく寝てる」
本当はおきてるけど、身動きがとれない。やばい、誰か助けてくれ。誰か……。
必死に叫ぼうとしても、ううっという音が口が少し漏れるだけで、声にはならならい。
コンコン、と 外から誰かが僕の部屋のドアをノックした。
しかしさきほど松風が鍵をかけている。抜け目ない奴だ、松風天馬。
「アフロディくん? ……寝ちゃったのかしら」
木野さんだ。何か用があったのだろうか。しかし、このままだとあきらめて戻っていってしまう。
「リボン、台所に落ちてたよ」
松風は息を殺して、物音を立てないようにじっとしている。
「いないのかしら……。まさか家出!?」
木野さんはマスターキーを持っている。鍵を差し込んで、がちゃがちゃと音がして、木野さんが焦って鍵を開けようとしているのがわかる。
「ちっ!」
松風は舌打ちをし、慌てて窓を開けて外に逃げる。
木野さんが部屋の中に入ってきた。僕がいるのを見て安心したのか、ほっという声が聞こえた。
僕の窓が開いているのと布団が松風のせいでめくれかけていたのに気付いて、木野さんはちゃんと直してくれた。そして、僕の枕元にリボンをそっと置いて、静かに微笑んで部屋を出て行き、鍵を閉めてくれた。
このリボンを落としたおかげで助かったようなものだ。何故か、「このリボンにはすげー能力がある」っていつかのリボーンが言っていたのを思い出した。
にしても松風の奴、信じられないな。これからは戸締まりに気を付けないとな。というか、木野さんにこのことを言っておいた方がいい、よね絶対。
気がゆるんで、僕はそのまま眠りについた。