二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン×REBORN! 神の復活 ( No.9 )
- 日時: 2011/12/06 19:28
- 名前: しろお (ID: eR9v1L6x)
「宇宙人ッスか!? つ、つ、ついに会えるのか! 未確認生命物体を追い求めて九年……! うおーっ! ついにきたぁぁぁー!! こうしちゃいられねぇ! ちょっと出かけてきます!」
獄寺は風のように去って行った。
「宇宙人が来てるのか。すげー、本当に宇宙人っていたんだなー」
山本は能天気なもので、地球が侵略されているのにも関わらずへらへらと笑っている。
佐久間や源田やツナは、普通に驚いている。不動と基山とリボーンは、黙ってテレビ画面を見続けて未だにニュースを聞いている。
アフロディは『雷門』というワードをニュースキャスターが発してから、目をかっと開いて一度も瞬きせずに机の表面に視線をくぎ付けにしている。
「ちっ……。この大事な時期に、とんでもねーのがきやがったな。おいツナ、どうする?」
「どうするって……。さすがに宇宙人と戦うなんて嫌だよ俺……。警察に任せておけばどうにかなるだろ」
「どうだろうな。なんかヤバそうだぞ。ん? どうしたアフロディ」
「ら、雷門中……! 僕が決勝で負けた相手だ……!」
「雷門……。ドーピングしたアフロディ達よりもつえぇ中学生なんて、おそらく殺し屋が一人か二人混じってんな」
「そんなに殺し屋ってたくさんいるのかよ!?」ツナは口をあんぐりと開けながらすかさずリボーンにツッコミを入れる。
「ふーん。動き出したんだ。じゃあ、俺、そろそろ帰らないと。じゃあなー、また今度来たときに返事聞かせてくれよ。行こうぜ、佐久間、源田。おじゃましやしたーっと」
不動と源田と佐久間は部屋を出て行き、部屋には山本とツナと基山とリボーン、そしてアフロディだけが残った。
「な、なんか、一気に減っちまったな!」
山本は相変わらずへらへら笑っている。
「獄寺君……。宇宙人って聞いて飛んでったね」
実はその宇宙人はここにいるんだよ、とは基山は言わない。
「僕は……。僕はどうすればいいんだ……! 僕は……!」
「だ、大丈夫か、そいつ」
混乱するアフロディを心配する山本。
「ドーピングの副作用なんだろうな。情緒不安定、ってやつだ。死ぬ気弾を撃てば簡単に解決してやれそうなんだが、俺はなんでもかんでも死ぬ気にさせればいい、ってもんじゃねえと思ってる」
「よく言うよ」
ツナはあきれて言う。死ぬ気弾とはボンゴレファミリーに代々伝わる伝統的非殺傷の弾薬のことであり、弾薬の中にある物質の効果で撃たれたものは一時的に脳死するが、次には普段かかっている体のリミッターを外し運動の能力を飛躍的に上昇させるばかりでなく、強力な興奮作用が働いてまさしく「死ぬ気で」なんでもするようになる。
副作用として、体が発する蒸気が以上に膨れ上がって纏っている衣類が木っ端微塵になってしまい、下着一丁という格好になる。そのときは興奮作用のおかげで裸になっても撃たれた本人は羞恥心を感じない。これは一般に「死ぬ気状態」と呼ばれる。時間が経てば死ぬ気状態は解け、我に帰り、自分が下着一丁になっていることと周囲の目がひどく冷たいのに気づく。
ツナはマフィア絡みの仕事でピンチに陥るたびに、リボーンにこれを撃ってもらい助けてもらっている。
人間、死ぬ気になれば、なんだってできるものである。
「考えたんだが、どうせアフロディ、お前行くあてがないんだろ?」
「うん……」
「本当はプロの家庭教師である俺がお前を不死鳥の如く蘇らせてやりてーが、今はどうにも忙しくてな。いい家庭教師を紹介してやる。働き口もな。寝泊まりはここでしていいぞ」
「なんでお前が勝手に決めてるんだよリボーン!」
「文句言うな」
「げふっ!」
リボーンの飛び蹴りがツナの頬にヒットする。ツナは倒れてうずくまり、頬を押さえながらぴくぴくと痛みに悶えている。
「なんで……。なんで、そんなに優しくしてくれるんだい?」
その問いに、リボーンは帽子の前つばを人差し指でくいっとあげ、
「うちのツナが迷惑かけたからな。生徒の責任は、教師が取る。当たり前のことだぞ」
にっと笑って黒いつぶらな瞳をアフロディに向けた。