二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン×REBORN! 十年後の世界で ( No.91 )
- 日時: 2012/01/18 19:53
- 名前: しろお (ID: C5PYK3fB)
貴志部に礼を言い、十年後の僕の持ち物だったノートを眺めながら、プラットフォオムで電車が来るのを待つ。
ようやく、犯人の目星がついてきた。見つけ次第もう、僕が殺してしまおう。すぐにボンゴレのアジトへ逃げてしまえば、罪を犯してもかくまってもらえるはずだ。
「わかってる。出てきてよ、空野さん」
朝から彼女が、僕のことを尾行しているのはわかっていた。
「なんで僕をつけているのかな?」
木戸川と駅の名前が書かれた柱の陰から、空野さんが出てきた。
空野さんは黙ったままで、僕も彼女がどうでてくるのか待つしかない。
「よく、わかりましたね……」
「君、気配隠すの下手くそだもの」
僕の言うことは間違っていないが、実は確信を持って空野の存在を認めたのは、違うところに理由がある。
「なんてね。このリボンだよ」
「リボン……?」
「このリボン、持ち主の身に危険が迫ると、スルッてほどけるみたいなんだ。警告してくれるんだよ」
松風の時も、このリボンがほどけてくれたおかげで助かったようなものだ。
「今日の朝、僕がこれをつけて木枯らし荘を出た時から、君は僕を見張ってた。そうだね?」
「……はい」
「朝からリボンがほどけてばっかりだったんだ。で、よく注意して回りに気を配ってたら、後方に君がちらちら見えた。その時だよ。このリボンが危険を予知してくれるって気付いたのは。そして、君はさっきの人混みの中で、僕を殺すつもりだった。違う? リボンがほどけたんだけど」
「ごめんなさい。……し、死んで下さい!」
空野さんは包丁を両手に握ってかまえる。リボンがほどける。
僕は懐から拳銃を取り出して、銃口を空野さんに向けた。
「本物だよ。多分」
空野さんは明らかに動揺している。僕は精一杯、虚勢を張る。撃ったことがないから、本当に本物なのかどうか、実は自信がないのだ。
「君が、僕の母さんを殺した?」
「ち、ちがいます! 私はただ……」
「じゃあ、放火した?」
「違います! あれは天馬が、『人をおびき寄せる』ためだって……あっ!」
「天馬……? 松風天馬?」
「違います! い、今のは嘘です!」
「わかった。天馬が、やったんだね。全てを」
「違うんです! 天馬は悪くないんです!」
「場所はどこ?」
「言いません!」
「撃つよ。僕は本気だ」
銃を向けたまましゃがんで、落ちているリボンを拾う。
「う、撃てるものなら、撃ってみなさい!」
「……なんでそこまで松風くんの肩を持つんだい? まさか、好きだからとか、そんな馬鹿な理由じゃないよね? 君がやっているのは犯罪なんだよ」
「それは! それは……」