二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 【GUMI】ようこそっっ!スイートフロートアパート【裏マン】 ( No.11 )
日時: 2011/12/29 20:13
名前: 騎演男 ◆f0u6qI/9fI (ID: GL72A68Z)

五階 五階だけに誤解って言ったらその場がシラケて居にくくなった

 みんな、このアパートの人は不幸だね。
 主が言った。その主は、なんでも持っていた。私でさえも。
 でも、幸せなんだよ。
 私は、主にそう伝えた。自信をもって。
 数年前の、記憶。

「……って、アキくんちに突撃ですか!ムリですよ!」
 浮気野郎を成敗!って言って数十秒後、竹原はものすごい勢いで首を振って、足を踏み鳴らした。他人の部屋で、よくもまあ。
「どういうセンスしてるんですか!」
「なんだよ、さっきあたしに柴犬突撃させてきたくせによく言えるなっ!」
 不満を顔に出す茱萸に、竹原はころっとかわいい顔を出した。
「あ〜、柴犬(仮)ですかー?可愛いでしょ?でしょ?きゃっ!みんな理解してくれなくてー、困っちゃうんだよー!なめちゃいたい、ううん、食べちゃいたいわ!きゃっ!うふふふ、あの子の可愛いところと言ったら(ここらへんで茱萸は三分寝ることができた)……」
「はっ!……もういいですよー自慢話—。そんなんだから何もかも失うんだよ……つか、罰則があるんですけどー。」
「犬嫌いですかー?罰金ならお支払いしますがー。……それにしても、柴犬(仮)一人で部屋にいて大丈夫かな「うっせえええ!」
 茱萸は、101号室に一人で急いだ。

——ピーンポーン……。
 茱萸がチャイムを鳴らすと、ドアがガチャンと茱萸の顔の前をすれすれでとおり、そのドアの向こうから、のそっと誰かが顔を出した。
 青いジャージをしわくしゃにして着て、茶色の髪の毛は跳ね放題、弱気で、ヒトに騙されやすくって最近困ってる感じの高校生——。
 そして、一番驚くべきところは、キノコが頭に生えていることである。
「なんスか。」
 内山明。茱萸は、目が合うなり——
「このっ……!」
 気合はのどに十分こもっている。それをただ、吐き出すのだ!

「最低浮気野郎!」

 ……どれくらいの時間が過ぎた?
 内山は、きょとんとしている。茱萸は息を整えながら内山を睨みつけて——階下の管理人室に向かって、一瞬どや顔をしたが——顔に怒りをにじませつづけた。刻々と増えるそれに、内山は耐えかねて、ついに口を開いた。
「……浮気って?……俺、誰とも付き合ってませんけど……。」
「えっ」
 竹原さん、どゆこと?これ。