二次創作小説(映像)※倉庫ログ

プロローグ-3 ( No.12 )
日時: 2011/12/29 16:35
名前: 魔女の騎士 ◆klvlLaCD9M (ID: .7T494ht)

 そして、そのメンバーの中には、例の提示された二つ目の条件である『超高校級の怪盗』もいた。

—怪盗パンドラ

 彼、いや彼女か。おそらくは偽名だろうが、それがやつの名前だ。

 簡潔にその人物を説明すれば、やつはいまだに正体が知れていない、世界をまたにかける大泥棒、といえば分るだろうか。
 盗む品は絵画や宝石の類いでどれも国宝並みの高級品。
そして、そいつは必ずパンドラの名前で何時に何を、とわざわざ犯行二週間前までには予告をする、現在では一風変わった輩だ。
しかし、対してその手口は鮮やかで、現地の警察やセキュリティを今日まで何度も出し抜いている強者(つわもの)であると聞いている。
 かつておれも何度か調査に携わったことがあるが、証拠は見事に隠滅されており、パンドラだと特定できるような手がかりは掴めていない。

 そんな、幻影のような存在がこの学園に一生徒としている。
しかも、情報によればおれと同期という話だから驚くしかない。

 警察官と怪盗が肩を並べて学習机に向かう、というのは考えてみれば、なんともおかしな話だが……。


「さて、行くか」


 現在の時刻は7時。
 予定では始業式の開催は9時からなので、まだ時間に余裕がある。
少しばかりは学園内を回ることもできるだろう。

 入学初日ともあって、おれはつい軽い気持ちで希望ヶ峰学園への第一歩を踏み出した。
それが、間違いだった。


「っ!?」


 急に目眩が起こり、目の前の風景が飴細工のように溶けてぐにゃりと歪む。それは、あっという間に他の景色とどろどろに混じり合って……。
気がついたときには真っ暗闇の世界で、おれは完全に意識を失ってしまっていた。

 このときおれは気づくべきだった。
これが、日常と掛け離れた”殺人ゲーム”の始まりだということに……。



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 プロローグ完了。
 実はこの話、知っている方は知っている小説版ゼロの話も微妙に盛り込んでいます(若干ネタバレですが、とんでもないレベルの種明かしはありませんのでご安心を!)

 FBIが実際どんなところは想像の内で書いているので、実際とは大いに違いありかもしれませんが、刹那をよろしくお願いします。

 次回は主軸となるキャラ達を総出演させる予定です(もちろん、マスコットでもあるクマも)

こうご期待ください。