二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: original ダンガンロンパ 参照100越え感謝 ( No.37 )
日時: 2012/01/12 17:18
名前: 魔女の騎士 ◆klvlLaCD9M (ID: .7T494ht)

「それじゃ、おれたちは左側を調べてくるぜ!」
「分かった。僕たちは右側を調べてみよう」


 二階で花月たちの組と別れた後、おれたちは右側を調べ始めた。

まず、二階に上がってすぐ右手側に廊下が有り、その両サイドに扉が見える。廊下はまだ続いているが、シャッターが下ろされていて進めそうにない。


「スイッチらしいものは……ないね」
「どこかで操作しているんだろう。諦めるしかないな」


 押しても引いても動かないシャッターにおれたちは後ろを向く。


「安積、そっちの扉はどうだ?」
「どうやらランドリーのようだ。ほら、見てくれ」
「ああ」


右側の扉を全開にし、安積が手招きしてみせる。
それにおれは頷いてみせると、米倉と一緒に部屋に入っていった。

 安積の言った通り、その部屋にはランドリーのようだった。
 奥行きのある長方形の三辺に洗濯機が隙間なく並べられている。空いた真ん中の空間には洗濯物を干すためのロープがかけられ、既に何枚かの下着や上着、ズボンが無造作にぶら下がっていた。

 そして、あまり喜ばしくないが、ここにもモニターと監視カメラが設置されている。


「まだ使われて間もないな」


 洗濯機のホコリの被り方、洗濯物の湿り気からおれはそう判断する。
どうやら、この部屋が使われたのは比較的最近のようだ。


「安積、米倉、この洗濯物はお前たちのものか?」
「ううん。違うよ。わたしのものならもっと小さいもの。ここにある下着はみんな大きいものばかりだし」
「そうか。安積は?」
「い、いや。み、見覚えがないな……」
「…どうした?」


 明らかに動揺した様子の安積におれは思わず疑問を口にする。米倉も、不思議そうに安積を見やった。


「闘真くん、どうしたの?具合でも悪いの?」
「そ、それは……っ!す、すまないっ!!」


 心配して近づいてきた米倉に安積は一度視線を泳がせ……それから数秒も経たない内に、彼はさっそうと部屋から出て行った。


「闘真くん、なんだか慌ててたね?」
「ああ。……それじゃないか?」
「え?」


 おれは米倉に視線を移し、映った光景に先程の安積の心情を察する。米倉の両腕はロープ干されていた女性ものの下着でいっぱいになっていた。


「女性ものの下着が、安積には堪えたんだろう」
「そうなの?」


疑問形で返され、おれは思わず顔をしかめる。

 普通、この年頃といえば男性もそうだが、女性も見られて恥ずかしいものだと思うのだが……。
と、おれがそう内心で呟いた時だった。


「あったりまえじゃーん!!」
「きゃあ!?」
「モノクマ!?」


 不意にどこからともなくモノクマがおれたちの前に現れる。それに、おれはとっさに米倉の前に立った。


「貴様、何のようだ?」
「ヘイヘイ旦那、そんな顔しないでくだせぇ。ボクは米倉澪さんにツッコミを入れにきただけでさぁ」
「“ツッコミ”ですか?」
「そうそう。いいかい?君たちの年頃の男は女の子にいちいちズッキュンズッキュンしちゃうものなんだよ。ほら、男はクマっていうでしょ?」
「狼の間違いだろう」
「そうともいう!だから、そんなことしてたら食べられちゃうんだからね?気をつけてね?」
「あ、はい。気をつけます」
「よろしい。じゃ、まったねー!」


 至極どうでもいいことを、散々に言った後、モノクマは見た目に似合わず突風のように部屋を飛び出していった。

……一体、なにをしにきたんだ、あいつは。