二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: original ダンガンロンパ アンケート実施中 ( No.61 )
- 日時: 2012/04/08 22:31
- 名前: 魔女の騎士 ◆klvlLaCD9M (ID: .7T494ht)
「おい、間宮!」
何かにとり憑かれているかのように、ひたすら訳の分からない数式を書き続けている彼の肩を掴み、耳元で呼びかける。
「間宮!!」
「……ん?……速水、だっけ?」
間宮の栗色の髪が揺れ、緑色の瞳がこちらを向く。
顔色を伺う限り、どこにも問題はなさそうだ。
どうやら、おれたちの心配は杞憂に終わったらしい。
「まったく……心配したんだぞ」
「なにが?」
「お前がいつまで経っても部屋から出てこないから、てっきり何かあったのかと思ったんだ」
「ああ、なるほどね」
何事もなく淡々と間宮は頷く。
どうにも……どっと疲れた気分だ。
「ごめんね〜。数式を書いているときは何も聞こえなくて」
「だろうな」
おれが肩を揺らして耳元で叫んでようやく気づいたくらいだ。
おそらく、完全に集中しきっているのだろう。
でなければ、この壁に書かれた数式の羅列はどうみても短期間ではなしえない。
「式くん、大丈夫!?」
「えーっと……米倉だよね?速水ときたの?」
「そうだよ。刹那くんとお昼ご飯ができたよって迎えにきたの。でも、式くん、返事がなかったから心配になって……」
「そうなんだ。二人には悪いことしたね〜」
どう聞いても反省しているのか分からないくらい気の抜けた言葉に、おれは肩を落とす。
「とりあえず、食堂に行こう。おそらくみんな待っている」
「りょーかい。と、その前にちょっとだけ数式」
「やめろ」
早速ペンを取り上げて書き始めようとする間宮の細い腕を掴み、首を左右に振ってみせる。
「えー……」
妙なデジャブを感じるのは気のせいだろうか。
間宮の不満げな視線がおれに向けられる。
とはいえ、ここで間宮が数式を解きだしたら、また止まらなくなることは確実だろう。そんなことをしている間に料理が冷めてしまう。
「いいから、来るんだ。みんな待っている」
「……わかった。じゃあ本当に少しだけ待って」
そう言って、間宮は自分の手の甲に短い数式を書き留める。
聞くと、続きをするときにどこまでやったのか分かるようにするためだそうだ。
「いいよ。じゃあ行こうか」
「ああ…。ん?モノクマは?」
「いないよ。刹那くんが部屋に入った後、それじゃあボクはこれで、って言ってどこかに行っちゃったから」
「……そうか」
おれはそれ以上何とも言えず、間宮と米倉と部屋を出る。
そうして、間宮が部屋に鍵をかけた後、特に言葉も交わさないまま早足で一階の食堂へ戻って行った。
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みなさまお久しぶりです。
体調の関係でしばらく休んでしまい申し訳ありません。
二章はまだ終わっていませんが区切りのいいところなので、ここでいったんアンケートの結果発表を行いたいと思います。
一位 米倉 澪 三票
二位 東雲 菊 一票
三位 その他
のようになりました。
やはり本家があのせいか…メインヒロインに票が集中してますね(笑)
以降、本家による自由パートの部分に入っていくので一位、二位の二人を中心に交流を進めていきたいと思います。
話を読んで他のキャラが気になっているようでしたら、随時受け付けますので、軽い感想と一緒に送っていただけたら嬉しいです。
それでは、またお会いしましょう。