二次創作小説(映像)※倉庫ログ

プロローグ‐1 ( No.8 )
日時: 2011/12/28 21:09
名前: 魔女の騎士 ◆klvlLaCD9M (ID: .7T494ht)

 その巨大な学園は、都会のど真ん中の一等地にそびえ立っていた。
まるで——、そこが世界の中心でもあるかのように……。
『私立 希望ヶ峰学園』

そこは、あらゆる分野の超一流高校生を集め、育て上げる事を目的とした、政府公認の超特権的な学園。
『この学園を卒業すれば、人生において成功したも同然』とまで言われている。

 何百年という歴史を持ち、各界に有望な人材を送り続けている伝統の学園らしい。
国の将来を担う“将来”を育て上げる事を目的とした、まさに、“希望の学園”と呼ぶにふさわしい場所だ。

 この学園への入学資格は二つ——。

“現役の高校生であること”
“各分野において超一流であること”

 新入生の募集などは行っておらず、学園側にスカウトされた生徒のみが入学を許可される。

そんな常識はずれな学園の校門の前に————おれは立っていた。


「ここが……希望ヶ峰学園、か」


 おれはパンフレットを片手に、悠々とそびえ立つ建物を眺める。
想像していたよりも遥かに大きい。
おそらく、世界各国でここまで大きな教育機関は存在しないだろう。

 現に、幾多の修羅場をくぐり抜けたおれでも、この学園の圧倒的な存在感に押しつぶされそうだった。


「だが、おれもいわばイレギュラーな存在か」


 おれは手に抱えたパンフレットとともに届けられた招待状を見る。それは先月、東南アジアでの調査を終えたおれの元に届けられたものだった。


『速水 刹那(はやみ せつな)様。今回、我々は幼少時よりFBIとして活動し、多大なる功績をあげたあなたを“超高校級の警察官”として選抜させていただきました。』


 速水刹那。そう、それがおれの本名だ。
現インターポールの父と、元FBIの母の間に生まれたおれは必然的に小さい頃から事件に当たってきた。

 自慢になるかもしれないが、8歳の頃にはとうに大人に混じって事件の推理、犯人の逃走経路の割り出し、追い込みも行っていた。その経歴から、おれは最年少でFBIに入り、現在も活動を続けている。

その件でまさか希望ヶ峰学園から招待されるとは、夢にも思わなかったが……。