二次創作小説(映像)※倉庫ログ

05.I notice to escape. ( No.8 )
日時: 2012/01/09 22:04
名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)




「都、どうしてフィフスセクターなんかに」



どうしてこうも人って変われないんだろう?
変わりきれないあたしがおかしいのかな。

昔好きだった人を前にしたってもう、トキメキさえ、心さえ躍らないのに。

むしろ心が痛くて裂けてしまいそうなんだ。


嘘だと叫びたくなるくらい、まだどこかであの頃を必死でリセットしようとする
そんな自分が大嫌い。



自分から、あの人を支えると誓ったのに。
自分から、あの人とどんな汚い道でも歩むと決めたのに。






「あたしはもう、吹雪くんの知ってるあたしじゃないよ」



あの人を裏切ることなんて、あたしには出来ない。

「僕はずっと、君のことが——」


「守山さん、今到着しました」
「ああ、白咲くんと雪村くん。」

「雪村…?!」



君のことが、の先なんて聞きたくない。


淡い期待を抱くなら、的が外れたときあたしは対処法を知らない。
だからあたしは目を瞑って耳を覆って、背中を丸めて生きてきた。



「守山さん、先に帰ってて下さい。俺たちも後で行きます」



雪村くん、

あたしを強い瞳で見て、すぐに吹雪くんを睨んだ。
ああ、そう。これもあたしのせいだった。






            ( 逃げてるなんて気づいてる。 )