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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 57.I am glad to be able to mee ( No.107 )
- 日時: 2012/02/18 00:12
- 名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)
ポツポツと過去の出来事を話し出したあたしを、
吹雪くんや円堂くんはたちは静かに聞いてくれた。
「そうか…都の弟が…。気づけなくて、ごめんな。」
「どうして謝るの?円堂くんたちは悪くない、」
あたしにはもう、何も無い。
守る人さえ、失ってしまった。
希望が欲しいなんて言わない、助けてなんて言わない。
ただもう少しだけ、みんなの傍にいさせて。
「とりあえず都の件は吹雪に任せよう。今は2人で話し合えばいいさ」
「うん、ありがとう円堂くん。あとは僕に任せて」
吹雪くんを残してみんなは出て行くと、吹雪くんはあたしに向き直って
優しくあたしを抱きしめた。
懐かしい温もり
あったかい。
懐かしい吹雪くんの香り
不意に涙が吹雪くんの肩を濡らした。
「…吹雪くん…、」
なに?と言ってくれる代わりに、ぎゅうっと一層強く抱きしめる力を強める吹雪くん。
「…嘘でいい、嘘でいいからあたしに」
もう一度だけあの頃のように「好き」を聞かせて
本物の好きじゃなくていい
そんな高望みはしない。
過去のあたしの「好き」は伝わっていたかな?
頭がパンクしそうな程、吹雪くんが好きだったあの頃のように
あたしは吹雪くんが昔も今も大好きだと気づいた。
もう、自分の気持ちに目をそむけるのはやめにしよう。
「…きじゃない」
「え?」
「好きじゃ、君には伝えきれないんだ…っ!」
ガバリとあたしから離れて、あたしの目を見つめる吹雪くんは
今にも泣きそうで、脆くて、幸せだった頃と同じ目をしていた。
( 君に出会えてよかった )
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