二次創作小説(映像)※倉庫ログ

62.Until a day to see again. ( No.112 )
日時: 2012/02/18 18:24
名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)





「あたしを、この組織から離脱させて下さい。」


千宮寺の目をしっかりと見て、あたしは告げた。

周りにいた虎丸くんや朝倉先輩や雪菜は、あたしを見つめた。



「理由を聞かせて貰いましょうか?」

「あたしがここにいる理由が無いと気づいたからです。」
「ほう」


表情を一切変えない千宮寺。


でも、あたしはもう揺るがない。
決めたのだから、逃げはしない。




「ならば都、あなたには死んで貰いましょう。」
「なっ…!」
「組織の秘密を洩らされては困るので。」

「お言葉ですが千宮寺」



突然あたしの肩を誰かに捕まれ、後ろに突き飛ばされる。

ギリギリのところで倒れるのを回避し、突き飛ばした相手を見上げた。



「てめえ、調子のってんじゃねえぞ!!」


バキッ



誰もが驚愕の表情を見せた。
あたしもその中の一人であるのだけれど。

大声で千宮寺を怒鳴って殴りつけたのは、九条結さん。


若干最後、怒りに任せて「さん」付けを忘れていたようにも思えたけど…。


「結、あんたやるねえ。私にも参加させてよ!」

「若もこの機会に千宮寺殴っとけ。ああ、腹が立つ」
「いいねいいね、昔の血が騒ぐ!」
「うわ、元不良の血とかこっわ」


結と朝倉先輩は千宮寺をボコボコにするからと言ってあたしと虎丸くんと雪菜を部屋から追い出した。




「守山さん行って下さい。後の事は豪炎寺さんと何とかします」
「都さん、ばいばい」



後ろ髪を引っ張られた。


ああ、あたしは恵まれている。
あたしの周りには優しい人ばかり集まる。


過去は振り返らないことにしよう。

優しすぎたみんなの声を胸に刻んで
あたしは2人に背を向けた。





           ( また会う日まで )