二次創作小説(映像)※倉庫ログ

[番外編]天然な人たち。 ( No.135 )
日時: 2012/02/22 15:02
名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)




「守山ちゃん…豪炎寺くんのこと好きなの?」


清ちゃんが突然ごはんを口に運ぶあたしに言った。



「うん、好きだよ?」


清ちゃんは一瞬大きく目を開けて、あたしに目を向けたまま
さっき購買で買ったばかりのメロンパンを頬張る。

清ちゃんの頬がリスみたいに膨らんだのを見て、つい噴いてしまいそうになったけど

なんとか堪えてごはんを飲み込む。



「そっかぁ、私も負けてられないなあ。」

「清ちゃんは吹雪くんの事、好きでしょ?」
「うん、好きだよ!」


自分から聞いといて、少しだけショックを受ける。


吹雪くんが、好きなのか。
何となく気まずいと言うか、ライバル意識は避けたい。




*




「てゆう会話をしてたよね、宇宙と都って。」

「してたね〜、あの好きが『友達として』て言うの意味だったとは思わなくて!」
「覚えてる。あたしも驚いた。」


11年経って今思うと、あれはかなり若い会話だったと思う。

こんな風に言うとあたしが年を取ったみたいだからあえて言っておくけれど
あたしはまだ27歳だ。


つまりあたしたちが高校1年生の時の青春な会話。


「私はあの時から吹雪が嫌いだったよ。」
「白菜ちゃんこわ〜」


今、あたしたちはちょっとばかしお洒落なカフェでコーヒーをすすりながら
こんな会話をしているわけですけどもね。


「時間の早さが恐ろしく思うんだ、最近のあたしは。」

「ばばあかアンタは。」
「いや、それは白菜ちゃんも清ちゃんも言えたことじゃないでしょー」


で、結局あたしたちは何の会話をしていたのか判らなくなり

そこで今日のミニ同窓会は終わりを告げた。




     ( 天然な人たち。 )