ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

ザザーッと白い泡を含んだ波が打ち寄せる。


懐かしい、ここに来るのはいつぶりだ？


「アツヤ〜、みてこの貝殻！」


俺の手を握ったまま無邪気に貝殻を見せながら笑う花弥。
さっきまで寂しいって泣いてた花弥はどこへ行った。


夜の海辺は意外に涼しく、風が俺たちの頬を撫でて通り過ぎる。


「アツヤー」

ぎゅう、と腕にしがみつく花弥に驚いた俺はその場で立ち止まった。


くっそー、何でこんなにドキドキするんだ。

俺ばっかドキドキさせやがって。



「大好き、アッくん私と結婚しよ！」
「それ普通男が言うセリフじゃないのかよ」

「女だって求婚くらいするよ？」

「そういう問題じゃねー」

ため息をついて座り込む。


花弥といると調子が狂う。

いや、まあ士郎といても調子狂うけど。



「アツヤどうしたの〜？」

「うるせー黙れ」
「わっ」


俺の顔を覗き込んだ隙に、花弥の肩を掴んで顔を近づける。


ちゅっ、とリップ音が聞こえて顔を離せば見えたのは真っ赤になった花弥の姿。

抱き寄せて締め付ける。


「痛いよアッくんっ、ばかあ」

「おあいこ」


2人して笑って、また波の音を聞きながら口付けをした --------





　　　　　　　　　　　(　愛してる伝わるかな？　)