二次創作小説(映像)※倉庫ログ

My world番外編 ( No.409 )
日時: 2012/06/06 07:55
名前: もずく・ ◆GJi12uWTrE (ID: vj3b3W/M)
参照: http://mynmmr0608.anime-voice.com/

               My world番外編「グラウンドの足跡。」 別ルート




泣かないと、決めていた。



ごめん、泣いちゃったね私。

そして、泣かせてしまったね私。




最後に抱きしめてくれたアツヤの暖かさが忘れられない。
あんなにも優しく、誰よりも愛してくれていたアツヤを、




私はこの手で、手放した。





今になって後悔して
今になって馬鹿だと気づいて
今になって初めてアツヤの存在感に気づかされた。


きっと近すぎたのかもしれない。



ずっとずっと誰よりも長く一緒にいたから、気づかなかった。気づけなかった。




ねえ、ごめんアツヤ

私、アツヤを手放したこと後悔してるよ




「私といると、アツヤは自分のことを後回しにしてしまう」
「さいきん部活で忙しかったし、相手してられなくて」


そんなのは自分を守るためだけの所詮口実で



本当は、先輩を好きになったなんて言えなかった。





でも、別れたあとに先輩を見て

先輩を心から好きとは思えなかった。ただ、虚しくて、悲しかった。










あの時、もしも明るく話していたら


あの時。もしも別れ話なんて告げなければ






















                   『 た ら れ ば 』





ふとグラウンドの乾いた土を見ると



1限目の体育で走った私たちの靴の足跡は、くっきりと残っていた -------










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もずくの実話。