二次創作小説(映像)※倉庫ログ

会いにいくよ 002 ( No.426 )
日時: 2012/06/16 16:19
名前: もずく・ ◆GJi12uWTrE (ID: vj3b3W/M)
参照: http://www.kakiko.cc/gallery/pickup.html


002話 [ 手に取り君を思い出してみる ]



「風丸さん、これ捨てたはずなんじゃ・・・」




しおれたブーケをどこからか見つけ出してきた隣の家の日置さん。

隣の家、というだけの関係ではないんだけどな。



「いや、捨てたはずだけど」
「じゃあどうしてあるんですか?」

大学2年生の日置さんは俺の彼女で、このブーケが何を意味しているのか知っている。
だから日置さんはブーケを捨てなかった理由を聞きだしたいのだろうけれど


生憎様に俺はいま無性に苛々としているからか、日置さんの言葉にカチンと来てしまった。



日置さんが悪いわけじゃないのにな・・・。



「捨て忘れたか、置いたことを忘れたかだよ。」

「そんなんだから未練タラタラなんて言われるんですよ」
「だから、捨てるつもりだったって言ってるだろ!」





嗚呼、また始まった。


あの日から俺の中の全てが変わった所為で。




『風丸、お前どうしたんだ?』
『・・・お前変わったな・・・』
『風丸くん・・・なんだか怖いよ』

円堂でさえ、豪炎寺でさえ、吹雪でさえ




俺は何も話せなかった。


信用してないわけじゃない。
自分で解決して、自己満足しようなんて思ってるわけじゃない。




ただ変わってしまった俺が何をするか分からないから、打ち明けられなかった。




日置さんが持っているブーケを手に取り、あいつを思い出してみた ---




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