二次創作小説(映像)※倉庫ログ

死にたがり少年N ( No.480 )
日時: 2012/07/10 22:06
名前: 兎欠 ◆GJi12uWTrE (ID: vj3b3W/M)
参照: http://mynmmr0608.anime-voice.com/

@001 [ 花が祈る夜 ]





「はぁっはぁっ・・・!!」



どれくらいの時間走り続けたのだろう。

脳が麻痺し始めて、何に怯え、逃げ惑うのかすら分からなくなってきた。


もうダメだな俺は。生きる気がしねえ。



誰もいない商店街にただ一人うずくまり、空を仰いだ。





星はどんなに辛くたって輝きを止めようとしない。
誰も止めようともしない。だが止められない現実。

俺の生命の光は辛ければ辛いほどドス黒く変化していく。




天と地ほどの差とはまさにこのことで。





遠くで金属を引きずる音がした。



カランカラン。



届く音は表現によっては美しく聞こえるが、俺の中の殆どは恐怖の効果音でしかない。


俺はここで殺されて死ぬのか。
まあいい、それが俺の宿命というやつで、運命といやつで、罪滅ぼしの一貫でしかないのだから。














                「  みぃつけたあ  」












そこで俺の意識は途絶えた。




もうそこからは何も思い出せない。
声の主が誰だったのか、何を見つけたのか。


覚えているのはただただ恐怖から“逃げていた”ことだけ。



それ以上のことは何も思い出したくないとさえ思う。







目が覚めた時、俺はどこかの一室に眠っていた。
全てはこれが始まりだった。







まだ誰も知らない、俺の過去と今を生きる者の復讐の物語り -----。