二次創作小説(映像)※倉庫ログ

木蓮 ( No.502 )
日時: 2012/08/10 18:48
名前: 兎欠 ◆GJi12uWTrE (ID: vj3b3W/M)
参照: http://mynmmr0608.anime-voice.com/

            009[ たったひとりの君だけに、 ]




いつも俺は、気づいてから後悔していた。


小さい頃に無くしたサッカーボール
あれはその頃俺の大ファンだったサッカー選手直筆のサインが入っていた。


誕生日にもらったサッカーボールを俺は1年と経たず何処かに無くして、

大泣きしたが次の日にはケロリとしていたのを覚えてる。




また買ってもらえばいい



そう考えていたに違いない。

両親が必死になって貰ってくれたサインだったとも知らず。




なら、好きな人を手放した時はどうなる。

考えた。
考えて、考えて、答えは出なくて。





悲しく無い、なんてちょっと格好良い事を言ってみたものの、やっぱり悔しかったり虚しくなったりするもので。

1ミリたりとも悲しいなんて感情が無いわけではないのだ。



好きな人が親友の彼女であるが故に、哀しさは、虚しさは、後からどっとやって来る。





“嘘つきは泥棒の始まり”


親友の彼女を、俺が、この手で、奪ったら、・・・俺たちはもう、











「佐久間、顔色悪いぞ」

「げん、だ・・・」




たったひとりの君だけに、



たったひとりの君だから、こんなにも、苦しいんだろうか?


苦しくて、悲しくて、虚しくて。




好きだよやっぱり
好きなんだ、好きなんだ大川が



忘れられないよ。ごめん源田。






俺も何だか、“木蓮になりたい”