二次創作小説(映像)※倉庫ログ

[高校生編11]Form of the happiness ( No.54 )
日時: 2012/02/03 15:57
名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)





急いで正門まで走る。

もうHRが終わって30分は経ってた。
吹雪くん、怒って帰っちゃったかな…?



正門に着くと、そこには吹雪くんの姿はなかった。


「あたしの馬鹿…」



もう嫌だ、涙が出てくる。

せっかく好きって言ってくれたのに。
幻滅しちゃったよね、遅れてくるなんて。

ごめんね。



「守山さん、来てくれたんだね!」

え?

「え、…吹雪くん?」
「あれ?どうして泣いてるの?」


慌てて涙を制服の裾で拭うと吹雪くんが不思議そうにあたしを見やる。


「帰ったんじゃ、なかったの?」

「帰るわけないよ。君と帰るって約束したんだもの」



やっぱり、こんなにも優しい吹雪くんがあたしは好き。

両想いなんて照れ臭い表現も悪くないかなって思ってしまう。




「吹雪くん、すき」


ここが正門だと知りながら、
大胆なことをしていると知りながら、抱きつく。

一瞬驚いたように体が跳ね上がった吹雪くんも、

そうやってどうしたのって心配そうに聞いてくる吹雪くんも


大好きだよって、伝わって欲しかった。



君しか好きになれないよ。

この先何人の人と出会おうと、君以外、誰も。





         ( 幸せの形 )