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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- [高校生編19]You who are a liar. ( No.64 )
- 日時: 2012/02/07 15:34
- 名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)
沈黙が続く夕焼けを受け入れる教室。
オレンジ色に反射する教室とは真反対の色をもった、冷たい空気。
午後16:43。教室にはあたしと豪炎寺くんの影が伸びていた。
「つまり、あいつらが来たのか…」
「あいつらって、何?豪炎寺くんとあの人たちは何の関係があるの?」
あたしの質問に、大きなため息をついた豪炎寺くん。
チラリとあたしの方を伺って、あたしが泣き出しそうなのに気づくとあたしに近づいて
頬に触れようとした瞬間にピタリと止まった。
手を引っ込めて、あたしから背を向ける。
「…だから近寄らないようにしていたんだ…」
「え?」
いつもより小さく見える豪炎寺くんの背中。
「守山を巻き込みたくなかったんだ。だから、避けてた」
「意味が、わからない」
「あいつらは、俺と守山を使ってサッカーを支配するつもりなんだ」
あいつ…千宮路のこと、だよね。
そういえば、千宮路は言ってた。
サッカーは誰もが平等にプレイされるべきである、て。
「俺が巻き込まれるのはいくらでも耐えられる。だけど、守山だけは巻き込みたくなかった」
「どうしてそんなに、あたしを庇ってくれるの?」
「俺はお前が— …せっかく吹雪と付き合えたのに、離れ離れは嫌だろ?」
豪炎寺くんのうそつき
そうやってまた言葉では平気そうなことを発して、
顔には隠せてないんだ。
嘘つき。本当は、違うんでしょ?
あたしには豪炎寺くんの本心はわからない。
でも、豪炎寺くんが今いった言葉は、本心じゃない事くらいわかるよ。
( うそつきなあなた )
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