二次創作小説(映像)※倉庫ログ

[高校生編20]The opening of the sto ( No.66 )
日時: 2012/02/07 16:05
名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)





あたしと豪炎寺くん。



あたしたちは高2の夏、オレンジ色に反射していた教室の中で誓った。

“捕まらない”



あたしたちは絶対に、千宮路には捕まらない。

あの日千宮路が言った脅しなどもう、怖くない。




「真紘、今日の午後ちゃんと病院行きなね?」
「んー…だるくなかったら…」



真紘が風邪をこじらせた。


珍しいことじゃない、小さい頃はしょっちゅうだった。

じゃあ行って来るね、と言って真紘の部屋をでた。




「真紘くん、風邪?」

「うん、あの子体弱いから。」


ドアの横で待っていた吹雪くんと玄関を出る。

心配そうにあたしに聞いてくる彼に、嫌悪感を抱いた。



あの日の事は、あたしと豪炎寺くんだけの秘密。
吹雪くんにだってしられちゃいけない。

最近は、吹雪くんといる時間も少ないから余計に。






ポツ、ポツ、と雨が降ってきた。


その数秒後、雨はドシャアと音を立ててどしゃ降りにかわった。






          ( 物語の始まり )