二次創作小説(映像)※倉庫ログ

[高校生編21]A little time. ( No.72 )
日時: 2012/02/09 15:23
名前: もずく・ (ID: vj3b3W/M)





ザーザーと地面を叩く雨の音。
もう一度家に帰ってきたあたしと吹雪くんの間には、沈黙が続いた。


ソファーの上で体操座りをするあたし。

ソファーの上で外を眺めている吹雪くん。



「学校…休んじゃおっか…。」


そう言ってあたしの肩に頭を傾けた吹雪くんに驚いて、一瞬体が跳ねる。

「どうしたの?」



心臓の音が、うるさい。



こんなに近づいたのは久しぶりで。
吹雪くんの頭の重みがあたしの神経1つ1つを刺激する。

こんなにも、好きなのに。


好きで好きで仕方ないのに、あたしは吹雪くんに隠し事をしてる。



「最近、豪炎寺くんとよく一緒にいるね」



言いたい。伝えたい。

ごめんね、その一言も言えない。

好きなんだ、君のことが。大好きなの。
だけど、君には言えないことがあるんだ。



「…そうかな。」
「みやこ、」







頭の中が真っ白、


そんな風に表現するのが一番あってる。



「しろ、く…」


吹雪くんの唇が、あたしの唇と重なっていた。

ゆっくりと吹雪くんはあたしから離れて、悲しそうに笑った。






           ( もう少しだけ )