二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: [ボカロ]悪ノ娘[小説集] ( No.11 )
日時: 2012/01/18 14:39
名前: 雪姫 (ID: MXjP8emX)








ある日の事。
王女様が海の向こうに住んでいる王国の立食パーティーに参加することになった——


王女「さぁ、私にふさわしい料理を持って来なさい。」

召使「かしこまりました。」

王女様は椅子に座って自分は動かずに召使に料理を持ってこさせる。
同じ顔をした召使は一言も文句を言わずに王女様が好きそうな物を持ってくる。
それをパクパクと王女様は食べていく。

青い人「ええ、ありがとうございます。」

王女「ッ///」

遠く離れた所で青色の髪をしたこの国の王子が、招待客と話しているのを見かけた。
王女様は彼の優しそうな顔や態度にひとめぼれ。
それは国に帰っても冷めぬ初恋。

王女「あのパーティーで出会った彼にまた会いたいわ。
   私の代わりに手紙を書いてちょうだい。」

召使「はい、かしこまりました。」

王女様のわがままを召使はすべて許し、そばに居る。
王女様が一人にならないように。
海の向こうにある王国の王子に手紙を書いたのだが、返った来た返事は王女にとっては災厄のものだった。



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               王女様へ

貴方の気持ちは凄く嬉しいです。
でも、僕は貴方の気持ちに応えられません。
何故なら僕にはもう心に決めた人がいるからです。
だから貴方には会いに行けません。

               青い人より


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と手紙には短く書かれていた。
振られた王女様は、

王女「ううわぁ!!!!」

『ビリッ、ビリビリッ』

手紙を粉々に破り捨て、怒りのまなざしで召使に

王女「彼が愛した女を探し出して!!」

召使「かしこまりました。」

召使は王女様のために世界中を旅して、やっと見つけた青い人が恋した女を……。
それは隣国に住む緑色の髪の女。見た目も声も性格も王女様なんかよりも素敵で国の誰からも愛される女。
召使はそのことを王女様に伝えた。

王女「そう………。」

王女様はそれだけ言うと後は何も言わなかった。