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Re: [ボカロ]悪ノ召使[小説集] ( No.25 )
日時: 2012/01/19 11:32
名前: 雪姫 (ID: MXjP8emX)





君は王女 僕は召使
これは運命が分かつ哀れな双子の物語——





期待される中僕らは生まれた。祝福してくれるのは教会の鐘。
だけど、大人達は祝福なんてしてくれなかった。

女の子「ねぇねぇ、見てみて!!
    お花の冠!貴方にあげる♪」

男の子「いいの?ありがとう///」

僕達はいつものように城の敷地内にある大きな庭で遊ぶ。
僕達の遊び場はここしかない。僕達の居場所はここにしか……。

爺や「坊ちゃま、お嬢様。」

女の子「爺!」

お庭で遊んでいると僕達の教育係でもある爺やが声をかけてきた。
君は無邪気に爺に抱き着いて笑っている。僕は君の笑顔を見るだけで幸せな気分になれるよ……。

爺や「陛下がお呼びですよ。さぁ、私について来てください。」

女の子&男の子「はーい♪」

陛下と言うのは僕達のお父さんの事。
仲良く手をつないで、ニコニコと爺やに付いて行った。


***

爺や「陛下、坊ちゃまとお嬢様を連れてきましたよ。」

国王「うむ。」

僕達はお父さんの前に並ばされた。そして………

国王「レン。今日からお前は、リン専属の召使だ。」

男の子「え?」

衝撃の言葉だった。凄すぎて上手くまだ飲み込めない。
そんな僕の代わりに君が言ってくれた。

女の子「どうして、レンは召使なの?!!
    私達は双子なのに!!」
国王「ええい、うるさい、うるさい!!!
   お前達リンを部屋に閉じ込めておけ!!!」

兵士達「ハッ!」

兵士達が君を連れて行こうとする。僕は手を伸ばすだけどっ!

爺や「坊ちゃんなりませぬ!!」

爺やが僕を君の元に行かせてくれない。

女の子「レンンンンンンン!!!!」

男の子「リンンンンンンン!!!!」

僕らの未来は勝手な大人達のかってな都合で二つに裂けた——

確かそれからだったよね、君が悪の娘と呼ばれ始めたのは——

でも安心して、たとえ世界のすべてが君の敵になろうとも僕が君を守るから、君はそこで笑ってて——



君は王女 僕は召使——

運命が分かつ哀れな双子——

君を守るそのためならば——
 
僕は悪にだってなってやる——