二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: [ボカロ]悪ノ召使[小説集] ( No.33 )
日時: 2012/01/21 10:58
名前: 雪姫 (ID: MXjP8emX)





女剣士「行くぞォォォ!!!」

烏合「おぉぉぉぉ!!!」

指揮官「この戦も我らの勝ちだァァァァ行けェェェェェ!!!!」

兵士「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

『グサッ』『バキッ』『ドーーーーーーン!!!』


城の外では激しい戦いが繰り広げられている。
たぶん……いや、もうすぐこの国は終わるだろう、行かれる国民たちの手で。
これが報いだと言うのならば、僕はあえてそれに逆らおう。
震える君の方を向き、

召使「ほら僕の服を貸してあげる。これを着てすぐお逃げなさい。」

君を不安にさせたくないから、君をまた泣かせたくないから、僕は優しい微笑みをしながら僕の服を貸す。

王女「えっ?でもっ!!!」

まだ戸惑っている彼女に僕は優しく、

召使「大丈夫僕らは双子だよ。きっと誰にも分からないさ。」

言い放つと、服を脱ぎ彼女の服を着て王女になる。


僕は王女 君は逃亡者

運命分かつ悲しき双子——


王女「待ってぇぇぇぇぇ!!!!レンンンンンンン!!!!」

泣きながら僕の名前を叫ぶ彼女に僕は背を向け静かに、

召使「幸せになってね。」

『ガチャン』

とだけ言うととドアを閉めた。
そして彼女がいつも座っている椅子に座る、王女として。

『バンッ』

女剣士「王女ォォォ!!!!」

扉を大きく開き放ち、女剣士が剣を構え凄い剣幕でこっちにやってくる。
そして、僕は捕らえられた。
良かった、これで彼女は解放される。

君を悪だと言うならば、僕にだって同じ血が流れてる——


その日の晩。
僕は牢獄内にある小さな窓から見える月を見ながら考えた。
僕の罪を——



そうだ

罰せられるのは僕の方だ

自分の恋した女性を殺し、国を滅ぼす道に誘った

だからこそ彼女は——

彼女は自由に

彼女に世界の

本当の愛を教えてあげてほしい——