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第10話　となりの村へ

『今日から夏の月ですね〜。太陽が輝き暑い1日となりそうです!』

ラジオを聴きながら、私はカーテンをシャっと開いた。

今日から夏の月。

ブルーベル村に来てから1ヶ月が過ぎた。

最初は村人が鬱陶しくてたまらなかったのに・・・

今ではみんなの優しさ、温かさに気がついて毎日が嘘みたいに楽しい。

充実した日々が送れているのはたしかなのだけど・・・

1つ気になるのは隣の村との仲のこと。

女神様の話だとけんかしているらしい。

やっぱりこの村の住人として、この状況を放っておくなんてできない。

・・・そういえば、私まだ一回も隣の村に行ってなかったな。

今更ながらに気がつく。

引っ越してきて1ヶ月経ってるというのにまだ一度もって、さすがにマズいよね・・・。

しばらく考えた後、私は決断をだした。

「よし。今日は隣の村へ挨拶に行こう。」

そう決めて、私は家のドアを開けた。

そして動物の世話をしてから村を出た。


ー今思うと。

今日になんて行かなければよかったんだ。

このときの私は後悔するなんてこれっぽっちも思ってなかった。